セッション情報 | ポスターセッション(消化器外科学会)大腸-鏡視下手術 1 |
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タイトル | 外P-292:憩室炎によるS状結腸膀胱瘻に対する腹腔鏡下手術の検討 |
演者 | 富沢 賢治(虎の門病院・消化器外科) |
共同演者 | 花岡 裕(虎の門病院・消化器外科), 戸田 重夫(虎の門病院・消化器外科), 森山 仁(虎の門病院・消化器外科), 的場 周一郎(虎の門病院・消化器外科), 黒柳 洋弥(虎の門病院・消化器外科), 橋本 雅司(虎の門病院・消化器外科), 宇田川 晴司(虎の門病院・消化器外科), 渡邊 五朗(虎の門病院・消化器外科) |
抄録 | 【はじめに】近年本邦においても食生活の欧米化や高齢化に伴い大腸憩室症は増加傾向にある.その多くは無症状で経過するが,憩室炎をきたし保存的治療に抵抗を示す症例や,高度の炎症により膿瘍や瘻孔を形成する症例は手術適応となる.大腸憩室の中でS状結腸膀胱瘻を形成するものは約2%とされている.本疾患への治療法は手術が第一選択であるが,高度の炎症の波及や癒着が存在し難易度が高い.過去当科で経験した腹腔鏡手術症例の治療成績を提示する.【対象】2007年1月から2013年3月までS状結腸膀胱瘻と診断され腹腔鏡手術を施行した22例.【結果】年齢の中央値は62歳で,男性が19例,女性が3例であった.術式はすべて一期的手術で腹腔鏡下S状結腸切除術が20例(予防的人工肛門は全例施行せず)で,腹腔鏡下Hartmann術が2例であった.手術時間は162分(135分-315分)で,出血量は50ml(少量-210ml)で,開腹移行率は0例であった.術後の尿道カテーテル留置期間は7日(1日-9日)であり,術後在院日数は10.5(9日-22日)日で,術後合併症を認めず,結腸膀胱瘻の再発も認めなかった.また全例に手術検体で悪性所見がないことを病理学的に確認した.【結語】S状結腸憩室炎による結腸膀胱瘻に対しても腹腔鏡手術は有用であり,安全に施行可能である. |
索引用語 | 結腸膀胱瘻, 腹腔鏡 |