セッション情報 | ポスターセッション(消化器外科学会)大腸-鏡視下手術 2 |
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タイトル | 外P-294:腹腔鏡補助下直腸前方切除術における手術難易度予測についての検討 |
演者 | 石田 隆(慶應義塾大・一般消化器外科) |
共同演者 | 岡林 剛史(慶應義塾大・一般消化器外科), 長谷川 博俊(慶應義塾大・一般消化器外科), 石井 良幸(慶應義塾大・一般消化器外科), 遠藤 高志(慶應義塾大・一般消化器外科), 森谷 弘乃介(慶應義塾大・一般消化器外科), 茂田 浩平(慶應義塾大・一般消化器外科), 瀬尾 雄樹(慶應義塾大・一般消化器外科), 星野 剛(慶應義塾大・一般消化器外科), 菊池 弘人(慶應義塾大・一般消化器外科), 清島 亮(慶應義塾大・一般消化器外科), 高橋 秀奈(慶應義塾大・一般消化器外科), 松井 信平(慶應義塾大・一般消化器外科), 山田 暢(慶應義塾大・一般消化器外科), 北川 雄光(慶應義塾大・一般消化器外科) |
抄録 | 【背景】腹腔鏡下直腸癌手術は技術的困難性と,現時点で長期成績を示したRCTがないことからいまだ標準治療となるには至っていない.特に内臓肥満症例かつ狭骨盤の体腔内直腸切離・吻合は高度な技術を要し,腹腔鏡下前方切除術の中で最も困難な部分であるとされている.【目的】腹腔鏡下直腸癌手術における手術難易度予測に,3D CTを用いた骨盤計測及び内臓脂肪量計測が有用か検討する.【対象】2008年1月から2012年10月までの間で,当院で腹腔鏡補助下直腸前方切除術を施行し,根治度Aが得られた直腸癌82症例のうち,一時的回腸人工肛門造設術を施行した症例や,術中に他臓器浸潤が判明して開腹移行した症例などの31例を除く,51症例を対象とした.【方法】Macintosh(Apple社,California,USA)上オープンソースのDicomビューアであるOsiriXを用いて作成した3D CTから骨盤計測(骨盤入口部及び出口部の前後径と横径,骨盤深長の測定)を施行し,また臍部の高さのCT横断像から,皮下及び内臓脂肪量を計測した.手術難易度は,手術時間と出血量を客観的指標として,患者背景因子及び骨盤測定値と内臓脂肪量の相関を検討した.【結果】男女の内訳は,男性31名,女性20名,年齢の中央値は65歳であった.骨盤測定値は,骨盤入口部及び出口部の前後径と横径,骨盤深長のいずれも手術時間と有意な相関を認めた (p<0.05).特に骨盤出口部での横径が,手術時間と強い相関を認めた (p<0.01).また内臓脂肪量と手術時間にも強い相関を認めた (p<0.01)が,皮下脂肪量と手術時間には相関を認めなかった.骨盤測定値・内臓脂肪量と出血時間には相関を認めなかった.【結語】腹腔鏡補助下直腸前方切除術において,骨盤計測値と内臓脂肪量は手術時間と有意に相関しており,3D CTを用いた骨盤計測及び内臓脂肪量計測は,手術難易度予測に有用であると考えられた. |
索引用語 | 腹腔鏡下直腸癌手術, OsiriX |