セッション情報 |
ポスターセッション(消化器外科学会)
大腸-鏡視下手術 3
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タイトル |
外P-300:腹腔鏡下大腸切除術と在院日数の短縮化
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演者 |
山口 茂樹(埼玉医大国際医療センター・包括的がんセンター消化器病センター消化器外科) |
共同演者 |
石井 利昌(埼玉医大国際医療センター・包括的がんセンター消化器病センター消化器外科), 田代 浄(埼玉医大国際医療センター・包括的がんセンター消化器病センター消化器外科), 近藤 宏佳(埼玉医大国際医療センター・包括的がんセンター消化器病センター消化器外科), 鈴木 麻未(埼玉医大国際医療センター・包括的がんセンター消化器病センター消化器外科), 宮澤 光男(埼玉医大国際医療センター・包括的がんセンター消化器病センター消化器外科) |
抄録 |
【目的】大腸癌に対する腹腔鏡手術は複数の臨床試験の結果とともに,低侵襲性と手技の安定化により標準手術と呼べる時代になった.当院では大腸癌の80%以上を腹腔鏡手術の適応とし,厚労省DPC評価分科会の平成23年度症例集計による当院の平均在院日数は,開腹を含む結腸癌切除179例で11.49日,直腸癌切除130例で14.36日であり,いずれもDPC登録施設中で全国最短である.当院における標準手術を供覧し,術後管理について報告する.【手術手技】原則5ポートとし,臍部カメラ用と術者のうち1本を12mm,ほか3本は5mmとしている.1)結腸癌(体外吻合):助手は1本で郭清血管の把持挙上,もう1本で周囲の最適な視野確保を行う.術者は左手の鉗子でカウンタートラクションをかけ,右手で剥離や凝固切開を進めていく.主な手順は腹膜切開,根部郭清と血管処理,間膜授動である.このうち特に左側の間膜授動は左腎前での腹膜下筋膜の認識によって,よりスピーディに内側アプローチを進めることができる.臍部での皮膚切開,創保護の後,標本の排出,切除,吻合を行う.2)直腸癌:骨盤操作が重要となる.前述の結腸癌同様の根部郭清と結腸授動の後,綿テープを使用して助手鉗子で直腸を牽引する.固有筋膜に沿った直腸間膜の授動,骨盤神経叢や神経血管束からの直腸間膜の切離,肛門挙筋からの十分な授動により,自動縫合器による直腸切離はより容易に,また安定したものとなる.臍部小開腹後,標本を摘出し,再気腹下でDSTによる吻合を行う.平成24年の腹腔鏡手術時間と出血量の平均は,結腸癌144例で178分(技術認定医149分),23g,直腸癌117例で244分(技術認定医213分),24gだった.【術後管理】術翌日水分開始,3病日五分粥,4病日全粥で7病日退院としている.採血,XPは術当日と翌日のみ.平成24年の腹腔鏡手術後在院日数中央値は,結腸癌7日,直腸癌8日だった.【結語】定型化した効率的手術手技と術後管理の徹底により,在院日数は短縮する. |
索引用語 |
大腸癌, 腹腔鏡手術 |