セッション情報 ポスターセッション(消化器外科学会)

大腸-鏡視下手術 4

タイトル 外P-308:

75歳以上の高齢者大腸疾患患者に対する鏡視下手術の成績の検討

演者 塩川 洋之(東邦大医療センター大森病院・消化器センター外科)
共同演者 船橋 公彦(東邦大医療センター大森病院・消化器センター外科), 小池 淳一(東邦大医療センター大森病院・消化器センター外科), 栗原 聰(東邦大医療センター大森病院・消化器センター外科), 牛込 充則(東邦大医療センター大森病院・消化器センター外科), 金子 奉暁(東邦大医療センター大森病院・消化器センター外科), 新井 賢一郎(東邦大医療センター大森病院・消化器センター外科), 松田 聡(東邦大医療センター大森病院・消化器センター外科), 鈴木 孝之(東邦大医療センター大森病院・消化器センター外科), 白坂 健太郎(東邦大医療センター大森病院・消化器センター外科), 鏡 哲(東邦大医療センター大森病院・消化器センター外科), 甲田 貴丸(東邦大医療センター大森病院・消化器センター外科), 長嶋 康雄(東邦大医療センター大森病院・消化器センター外科), 澤口 悠子(東邦大医療センター大森病院・消化器センター外科), 後藤 麻祐(東邦大医療センター大森病院・消化器センター外科), 水津 優(東邦大医療センター大森病院・消化器センター外科), 島田 英昭(東邦大医療センター大森病院・消化器センター外科), 金子 弘真(東邦大医療センター大森病院・消化器センター外科)
抄録 (目的)鏡視下手術は低侵襲手術として大腸疾患手術でも年々増加傾向にある.しかし高齢者に対する鏡視下手術の安全性の検討は十分とはいえない.今回,教室における高齢者大腸疾患患者に対する鏡視下手術成績を検討したので報告する.(対象と方法)2005年1月~2012年3月までに大腸疾患に対して鏡視下手術を施行した75歳以上の高齢者66人を対象とし,術式・術前術後合併症・手術時間・出血・術後在院日数などについて検討した.(結果)男性35例女性31例,平均年齢79.0歳(75-89),年度別手術件数は2005年6例・2006年6例・2007年7例・2008年2例・2009年8例・2010年6例・2011年16例・2012年15例(1-3月のみ)であった.疾患は悪性腫瘍(癌)59例(89.4%)・大腸憩室1例(1.5%)・直腸脱5例(7.6%)・その他1例(1.5%)で悪性腫瘍に対するリンパ節郭清はD1 10例(16.9%)・D2 26例(44.1%)・D3 23例(40.0%)であった.術式は,結腸部分切除術7例(10.6%)・回盲部切除術例7(10.6%)・右半結腸切除術5例(7.6%)・左半結腸切除術4例(61.0%)・S状結腸切除術10例(15.2%)・前方切除術22例(33.3%)・人工肛門造設術3例(4.5%)・ISR 2例(3.0%)・APR 1例(1.5%)・直腸固定術5例(7.6%)であり,平均手術時間272分(94-525),平均出血量136ml(0-1097)であった.術前併存疾患は糖尿病・循環器・呼吸器疾患など54例(81.8%)に認めた.術後合併症は15例(22. 7%)に認め,その内訳は術後不穏・せん妄6例(9%)・縫合不全3例(4.5%)・イレウス2例(3.0%)・ポートサイトヘルニア・創部感染・肺炎・脳梗塞各1例(1.5%)で縫合不全の1例に緊急回腸ストーマ造設術が施行された.術死・合併症死は認めなかった.平均術後在院日数は16.4日(8-63)であった.(結語)鏡視下手術は高齢者にも安全に施行可能な場合が多く今後さらに適応が拡大すると考えられた.
索引用語 高齢者, 鏡視下手術