セッション情報 ポスターセッション(消化器外科学会)

大腸-鏡視下手術 5

タイトル 外P-310:

StageIV大腸癌に対する腹腔鏡手術の検討

演者 和田 佑馬(市立吹田市民病院・外科)
共同演者 村田 幸平(市立吹田市民病院・外科), 加藤 亮(市立吹田市民病院・外科), 牧野 俊一郎(市立吹田市民病院・外科), 岡田 一幸(市立吹田市民病院・外科), 柳沢 哲(市立吹田市民病院・外科), 岡村 修(市立吹田市民病院・外科), 福地 成晃(市立吹田市民病院・外科), 戎井 力(市立吹田市民病院・外科), 横内 秀起(市立吹田市民病院・外科), 衣田 誠克(市立吹田市民病院・外科)
抄録 【目的】大腸癌治療ガイドラインにおいて,StageIVであっても,有症状で耐術能に問題がなければ,原発巣切除が推奨されている.StageIV大腸癌に対する原発巣切除は術後早期に化学療法を導入するためにも,低侵襲で安全に行われることが重要であり,腹腔鏡手術のよい適応と考える.当院での原発巣切除における腹腔鏡手術の有用性をretrospectiveに検討した.【対象・結果】2006年4月から2011年12月までに原発巣切除目的に手術を施行されたcStageIVの大腸癌69例を対象とした.腹腔鏡(以下,LAC)群が55例(うち術中開腹移行が7例),開腹(以下,OC)群が14例であった.患者背景としてはOC群で術前イレウス症状の患者が多かったが,その他に有意差は認めなかった.手術時間,出血量,郭清度,術後合併症,在院日数,化学療法開始までの日数,生存率,観察期間を検討項目とし両群間で比較検討した.LAC群で手術時間,郭清度,合併症率,在院日数が有意に良好であった.生存期間の中央値はLAC群で607日,OC群で604日であった.【結語】stageIV大腸癌における腹腔鏡下原発巣切除術は,生存率に有意差はないものの,安全性に問題なく,低侵襲であることからStageIV症例のQOL向上のために有用であると考えられた.
索引用語 stageIV大腸癌, 腹腔鏡手術