セッション情報 ポスターセッション(消化器外科学会)

大腸-鏡視下手術 6

タイトル 外P-319:

外科専攻医に対する鏡視下手術教育―腹腔鏡下結腸癌切除例の検討

演者 岡村 修(市立吹田市民病院・外科)
共同演者 村田 幸平(市立吹田市民病院・外科), 和田 佑馬(市立吹田市民病院・外科), 加藤 亮(市立吹田市民病院・外科), 牧野 俊一郎(市立吹田市民病院・外科), 岡田 一幸(市立吹田市民病院・外科), 柳沢 哲(市立吹田市民病院・外科), 福地 成晃(市立吹田市民病院・外科), 戎井 力(市立吹田市民病院・外科), 横内 秀起(市立吹田市民病院・外科), 衣田 誠克(市立吹田市民病院・外科)
抄録 【はじめに】当科は8名のスタッフ医師と4名の専攻医(卒後3~5年)が消化器,乳腺,呼吸器の疾患別診療と腹部救急に従事している.また専攻医の教育として鏡視下手術の技術向上を1つのテーマにしている.【目的】当院外科専攻医の鏡視下手術の教育内容,効果を検証した.【結果】当科専攻医が施行した腹腔鏡下結腸癌切除例につき検討したところ,同一専攻医が卒後4および5年目に施行した症例の比較で,手術完遂割合や手術時間の短縮に関して手術手技の向上が示唆された.また手術手技に伴う重篤な合併症の出現はなかった.【考察】当科では卒後3年目(外科初年度)の専攻医は腹腔鏡下虫垂切除・胆摘の完遂を目標とし,スコピスト→助手→術者を経験しながら腹腔鏡視野の確保や手術操作の手順を習得.卒後4年目には腹腔鏡下結腸癌切除の術者を段階的に行えることを目標とし,結腸間膜と後腹膜組織の剥離・授動→支配血管根部の処理・郭清→腹腔内・体外での腸管切除・吻合を到達度に応じ順次習得.卒後5年目には腹腔鏡下結腸癌切除の完遂を目標とし,各手術操作の技術・判断力の習熟.その結果,卒後早期に腹腔鏡手術を技術習得することが安全かつ効率的に可能であった.一方開腹移行が必要な症例の場合,開腹操作での対応能力の向上をいかに図るかが課題であった.【結語】到達度に応じ順次習得を進めることにより,卒後3~5年目医師が安全かつ効率的に鏡視下手術手技を身につけることが可能であると思われる.
索引用語 腹腔鏡下結腸癌切除, 専攻医教育