セッション情報 ポスターセッション(消化器外科学会)

大腸-化学療法 2

タイトル 外P-331:

転移性大腸癌に対する1st line化学療法としてのSOX±分子標的薬療法の治療成績

演者 豊川 晃弘(淀川キリスト教病院・外科)
共同演者 上田 悠貴(淀川キリスト教病院・外科), 原田 由布子(淀川キリスト教病院・外科), 粟津 正英(淀川キリスト教病院・外科), 國久 智成(淀川キリスト教病院・外科), 若原 智之(淀川キリスト教病院・外科), 土田 忍(淀川キリスト教病院・外科), 長谷川 恭久(淀川キリスト教病院・外科)
抄録 【目的】進行再発大腸癌における1st line治療患者を対象とし,SOX(TS-1+Oxaliplatin) ±分子標的薬療法を評価する海外での第3相試験が実施され,FOLFOX療法に対するSOX療法の非劣性が証明された.そこで当院では転移性大腸癌に対する1st line化学療法としてFOLFOX療法に比し患者負担が少ないSOX療法を施行しており,良好な結果を得たので報告する.【対象と方法】対象は2011年4月より経験したSOX療法治療患者12例である.方法は奏効率,有害事象ならびに無増悪生存期間(PFS)をretrospectiveに検討した.投与方法はTS-1(80mg/m2)を第1-14日目に内服し,OX(130mg/m2)を第1日目に点滴静注し,3週間を1コースとする.併用分子標的薬はBev(7.5mg/kg)を第1日目に点滴静注する.【結果】年齢は43~80(平均64.5歳),全身状態はPS0:9例,PS1:1例, PS2:2例でありSOX療法を3例,SOX+Bev療法を8例,SOX+Pmab療法を1例に施行した.治療効果はCR:2例,PR:8例,SD:1例,PD:1例で奏効率は83.3 %であった.これにSD:2例を加えたDisease control rateは92%で極めて良好であった.主な有害事象は好中球減少(Gr3:1例),下痢(Gr3:2例),倦怠感(Gr3:1例),肝障害(Gr4:1例),十二指腸潰瘍(Gr3:1例)であった.またPFS中央値は8.3ヵ月と良好な成績であった.【結語】本邦でのSOFT試験の結果を待たないといけないがSOX±分子標的薬療法は忍容性および治療効果も高く,かつ患者負担が少なく,外来化学療法の有効な選択肢であると考えられた.
索引用語 大腸がん, 抗がん剤治療