セッション情報 | ポスターセッション(消化器外科学会)大腸-化学療法 3 |
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タイトル | 外P-337:進行再発大腸癌に対するBevacizumabの効果特性について:効果発現時期と1次治療非奏効例におけるbevacizumab beyond progression (BBP)の意義 |
演者 | 中山 吾郎(名古屋大大学院・消化器外科学) |
共同演者 | 林 直美(名古屋大大学院・消化器外科学), 村井 俊文(名古屋大大学院・消化器外科学), 大屋 久晴(名古屋大大学院・消化器外科学), 服部 正嗣(名古屋大大学院・消化器外科学), 田中 千恵(名古屋大大学院・消化器外科学), 小林 大介(名古屋大大学院・消化器外科学), 山田 豪(名古屋大大学院・消化器外科学), 藤井 努(名古屋大大学院・消化器外科学), 杉本 博行(名古屋大大学院・消化器外科学), 小池 聖彦(名古屋大大学院・消化器外科学), 藤原 道隆(名古屋大大学院・消化器外科学), 小寺 泰弘(名古屋大大学院・消化器外科学) |
抄録 | 【目的】進行再発大腸癌(mCRC)に対するBevacizumab(BEV)併用化学療法の抗腫瘍効果発現時期と,非奏効例におけるBEV beyond progression (BBP)の意義について検討を行い,BEVの効果特性とESMOグループ分類における位置づけについて考察を行った. 【対象と方法】BBPに対する臨床第2相試験CCOG-0801(1次治療:BEV+mFOLFOX6,2次治療:BEV+FOLFIRI)登録例47例を対象として,(1)効果発現時期:抗腫瘍効果発現時期,最大縮小効果発現時期,(2)1次治療非奏効例における2次治療(BBP)での抗腫瘍効果について検討を行い,BEVの効果特性について検討を行った.【結果】(1)1次治療BEV+mFOLFOX6療法の奏効率は62%で,抗腫瘍効果は2ヶ月以内に93%,最大縮小効果は3ヶ月以内に100%の症例に認められた.(2)1次治療非奏効例(SD,PD)18例のうち,BBP後の2次治療BEV+FOLFIRI療法で新たに奏効が得られた症例はなく,病勢制御率は36%であった.さらに1次治療PD例は全例2時治療においてもPDであった.【考察】BEV併用OX-base化学療法の効果は早期に出現し,いわゆる’early shrinkage’が抗EGFR抗体薬とほぼ同等に得られる可能性が示唆された.一方で,最大効果は3ヶ月以内に発現した以降中長期にわたり病勢制御は得られるものの,さらなる抗腫瘍効果は期待できない可能性が示唆された.また,1次治療非奏効例においては,BEV継続使用の2次治療でも奏効は得られず,特に1次治療PD例ではBBPの有効性は確認できなかった.mCRCに対する治療戦略においては,このようなBEVの特性を考慮して治療導入時のESMOグループ分類の位置づけは3ヶ月を境に経時的に見直すことが重要であると思われた. |
索引用語 | ベバシズマブ, BBP |