セッション情報 |
ポスターセッション(消化器外科学会)
大腸-集学的治療 3
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タイトル |
外P-352:ハイパーサーミア装置“サーモトロンRF-8”を用いた直腸癌治療の問題点と対策
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演者 |
東海林 久紀(日高病院・外科) |
共同演者 |
矢野間 透(日高病院・外科), 茂木 政彦(日高病院・外科), 大澤 清孝(日高病院・外科), 生越 喬二(日高病院・臨床腫瘍科), 浅尾 高行(群馬大・病態総合外科), 桑野 博行(群馬大・病態総合外科) |
抄録 |
【目的】“サーモトロンRF-8”が癌治療に応用されて久しいが,装置の適切治療条件と臨床効果に関する報告は少なく,ハイパーサーミア治療の信頼性,妥当性に関して疑問視されている.ハイパーサーミア装置を用いた術前温熱化学放射線治療を行った直腸癌の臨床効果と出力条件を検討し,ハイパーサーミア治療の標準化ができるかどうか検討を行った.【対象と方法】2011年12月から2013年2月までにハイパーサーミア治療が終了した直腸癌28例(手術例10例,非手術例15例,再発例3例)で,IMRTは,総線量50 Gy/25回,カペシタビン1700mg/m2/日2X, 週5回投与し,サーモトロンRF-8照射は1回/週 5回行った.一回照射時の累積出力を-26000, 26001-32600, 32601-39500, 39501-W/50分に分類し,それぞれを,1,2,3,4点とし,5回照射の総和を,9点以下,10~16点,17点以上に分類(日高出力分類)し,臨床効果(手術例は手術標本の組織学的評価,非手術例,再発例は,治療8週後の画像上(PET-CT, MRI)の評価(RECIST))と対比検討した.また,副作用の疼痛程度を,疼痛弱は症状はあるが照射が続行できた症例.疼痛強は皮下硬結,出血例.shot downせざるを得ない症例,手袋挿入,ゼリー塗布などの処置を要した症例とした.【成績】1. RF-8治療の標準化は可能である.RF出力分類17点以上症例では,全例臨床的な治療効果が認められた.治療効果が認められなかった症例は全例疼痛強症例であった.2. RF出力分類9点以下で,赤血球数,血色素量が低下し,17点以上では肝機能値の上昇が見られた.【結論】RF-8治療の標準化は可能であり,今後標準化された症例での検討を行いたい. |
索引用語 |
直腸癌, ハイパーサーミア |