セッション情報 ポスターセッション(消化器外科学会)

大腸-集学的治療 3

タイトル 外P-353:

転移・再発直腸癌に対するNovalisの使用経験

演者 中村 慶史(金沢大・消化器・乳腺・移植再生外科)
共同演者 藤田 秀人(金沢医大・一般・消化器外科), 岡本 浩一(金沢大・消化器・乳腺・移植再生外科), 酒井 清祥(金沢大・消化器・乳腺・移植再生外科), 古河 浩之(金沢大・消化器・乳腺・移植再生外科), 牧野 勇(金沢大・消化器・乳腺・移植再生外科), 林 泰寛(金沢大・消化器・乳腺・移植再生外科), 尾山 勝信(金沢大・消化器・乳腺・移植再生外科), 井口 雅史(金沢大・消化器・乳腺・移植再生外科), 中川原 寿俊(金沢大・消化器・乳腺・移植再生外科), 宮下 知治(金沢大・消化器・乳腺・移植再生外科), 田島 秀浩(金沢大・消化器・乳腺・移植再生外科), 高村 博之(金沢大・消化器・乳腺・移植再生外科), 二宮 致(金沢大・消化器・乳腺・移植再生外科), 北川 裕久(金沢大・消化器・乳腺・移植再生外科), 伏田 幸夫(金沢大・消化器・乳腺・移植再生外科), 藤村 隆(金沢大・消化器・乳腺・移植再生外科), 太田 哲生(金沢大・消化器・乳腺・移植再生外科), 高仲 強(金沢大・放射線科), 中野 達夫(浅ノ川総合病院・外科)
抄録 【はじめに】Novalisは体幹部治療も可能なintensity modulated radiation therapy(IMRT)と自動位置決定装置(Exac Trac System)を備えた治療機器である.今回,直腸癌術後のリンパ節再発症例と腹壁転移症例にNovalisによる照射治療を経験したので報告する.【症例1】44歳男性.Rab直腸癌に対し術前放射線化学療法施行後に低位前方切除術を施行された.術後4年目に内腸骨領域リンパ節再発を認め化学療法施行後に,切除目的に当科紹介となった.手術ではリンパ節を摘出するも坐骨神経と近接し剥離断端陽性と考えられた.術後1年6ヶ月目にリンパ節転移の再燃を認めた.Novalisによる照射(1回線量2.3Gy,分割回数28回,計64.4Gy)を施行したが,3ヵ月目のPETでリンパ節と吻合部,坐骨神経へのFDG集積増加を認め,さらに追加照射を施行(1回線量2.5Gy,分割回数27回,計67.5Gy)した.有害事象は認めなかった.追加照射後12か月間,リンパ節および局所の再燃は認めずコントロールされている.【症例2】52歳男性.肝転移を伴うRb直腸癌に対して,直腸切断術D3,肝S7部分切除術,肝外側区域切除術を施行した.術後mFOLFOX6施行中に2ヵ所の局所再発と腹直筋内腹壁転移を認めた.局所再発に対し,放射線化学療法を施行後,BV+FOLFIRIを導入した.照射後1年2ヵ月間は局所コントロールは良好であったが,腹壁転移のみが増大したため,Novalisによる照射(1回線量3Gy,分割回数23回,計69Gy)を施行した.有害事象は認めなかった.照射後はBV+FOLFIRIを再開し,照射施行後22か月間,腹壁にFDG再集積を認めずコントロールされている.【まとめ】Novalisを照射した転移・再発直腸癌の2例を経験した.今後の症例の蓄積と解析が必要である.
索引用語 大腸癌, IMRT