セッション情報 ポスターセッション(消化器外科学会)

大腸-診断 1

タイトル 外P-355:

経肛門的超音波による検診法について(便鮮血,直腸指診に代わる直腸癌検診)

演者 栗原 聰元(東邦大医療センター大森病院・消化器センター外科)
共同演者 船橋 公彦(東邦大医療センター大森病院・消化器センター外科), 松田 聡(東邦大医療センター大森病院・消化器センター外科), 新井 賢一郎(東邦大医療センター大森病院・消化器センター外科), 塩川 洋之(東邦大医療センター大森病院・消化器センター外科), 金子 奉暁(東邦大医療センター大森病院・消化器センター外科), 牛込 充則(東邦大医療センター大森病院・消化器センター外科), 澤口 悠子(東邦大医療センター大森病院・消化器センター外科), 鈴木 孝之(東邦大医療センター大森病院・消化器センター外科), 甲田 貴丸(東邦大医療センター大森病院・消化器センター外科), 鏡 哲(東邦大医療センター大森病院・消化器センター外科), 小林 純子(東邦大医療センター大森病院・消化器センター外科), 久保田 喜久(東邦大医療センター大森病院・消化器センター外科), 後藤 友彦(東邦大医療センター大森病院・消化器センター外科), 後藤 麻佑(東邦大医療センター大森病院・消化器センター外科), 白坂 健太郎(東邦大医療センター大森病院・消化器センター外科), 小池 淳一(東邦大医療センター大森病院・消化器センター外科), 渡邊 正志(東邦大医療センター大森病院・消化器センター外科), 島田 英昭(東邦大医療センター大森病院・消化器センター外科), 金子 弘真(東邦大医療センター大森病院・消化器センター外科)
抄録 はじめに直腸癌の検診としては,便鮮血および直腸指診が挙げられる.便鮮血はスクリーニングとしては有用ではあるがその精度には疑問が残る.直腸指診は,検診をする医師の技量による差があり早期癌を含めると精度に個人差がある.経直腸超音波は現在本邦では一般的な超音波検査ではなく,検査技術の習得にはある程度の熟練を要する.しかし検査は客観性があり最近の超音波精度の向上に伴い直腸肛門部の早期癌の診断も比較的容易で精度の高い検査といえる.さらに直腸に近接する前立腺の検査も同時に可能で癌検診として非常に有用である.対象と方法検診としては一般的ではないため当科で手術を施行した良性の肛門疾患(痔核,痔瘻,裂肛など)を対象として手術直前全例に経肛門的超音波を施行した.超音波本体は東芝社製のNemioを使用,プローブはLinear typeとRadial typeの2種類を搭載した Biplane typeのものを使用した.結果症例数が500例に満たなかったため直腸癌の検出は認めなかった.しかし直腸の粘膜下腫瘤を2例診断し,このうち1例は手術を必要とし,病理検査の結果は平滑筋腫であった.さらに前立腺の良性病変も見つかり,経肛門的超音波は低侵襲で直腸癌検診として高精度で有用な検査であると思われる.近い将来には直腸癌のみならず前立腺癌の検診として一般化されることが期待される.以上実際の症例を呈示し報告する.
索引用語 超音波, 直腸癌