セッション情報 ポスターセッション(消化器外科学会)

胃-手術治療 1

タイトル 外P-373:

残胃癌手術症例25例の検討

演者 風間 義弘(日本赤十字社医療センター・胃・食道外科)
共同演者 永岡 栄(日本赤十字社医療センター・胃・食道外科), 酒井 敬介(日本赤十字社医療センター・胃・食道外科)
抄録 【目的・方法】残胃癌の病態を明らかにするため,当院にて2006年1月から2012年10月までに施行した残胃癌手術症例25例の検討を行った.【結果】平均年齢は71.2歳(40-91).男性22例,女性3例.初回手術からの平均介在期間は12.0年.前病変は胃癌22例,良性疾患2例,不明1例.初回手術術式は,幽門側胃切除術・Billroth1法再建が13例,幽門側胃切除術・Billroth2法再建が3例,噴門側胃切除術・食道胃吻合が9例.残胃癌の部位は,吻合部は5例,縫合部は6例,非断端部が14例.術式は,残胃全摘術が23例,バイパス術が1例,膵頭十二指腸切除術が1例.術後再発症例が9例,非再発症例が16例.再発症例の深達度は,T3が2例,T4aが5例,T4bが2例.再発症例のstageは,stage 2Bが2例,stage 3Aが3例,stage 3Cが1例,stage 4が3例と全て進行癌であった.一方,非再発症例の深達度は,T1aが6例,T1bが5例,T2が4例,T3が1例.非再発症例のstageは,stage 1Aが10例,stage 1Bが4例,stage 2Aが2例.組織型は,再発症例は分化型が6例,未分化型が3例であり,非再発症例は分化型が11例,未分化型が5例であった.なお,T1a症例6例はいずれもリンパ節転移を認めなかったが,T1b症例5例のうち1例にリンパ節転移を認めた.【結論】stage 2B以上の進行癌だと再発する可能性が高く,厳重なフォローアップが重要であることが示唆された.また,T1a症例はリンパ節転移を認めないので内視鏡的切除にて根治術可能であるが,T1b以上ならばリンパ節転移の可能性があるため郭清を伴う残胃全摘術が望ましいことが示唆された.
索引用語 残胃癌, 手術