セッション情報 ポスターセッション(消化器外科学会)

胃-鏡視下手術 3

タイトル 外P-395:

双孔式腹腔鏡下胃切除における体腔内吻合の工夫

演者 岡本 佳樹(さぬき市民病院・外科)
共同演者 篠原 篤(さぬき市民病院・外科)
抄録 近年,腹腔鏡手術は一般病院の間でも急速に広まっている一方で,胆嚢摘出術をはじめとする単孔式腹腔鏡下手術も急激に症例数を伸ばしている.単孔式腹腔鏡下手術は整容性に優れ,創部が少ないことから術後の離床の面からの優れている術式であるが,より高い技術が要求されることは知られている.トロッカーを減らすことで手術の質を下げてはいけないことは重要な課題である.そこで,トロッカーを挿入する傷を減らすことで,手術患者の負担を軽減するreduced port surgeryが広がりつつある.当院では双孔式腹腔鏡下胃切除の導入を図り,従来から行ってきた体腔内吻合の技術を応用して再建しているので報告する.臍部に2.5~3cmの小切開をおいて開腹し,EZアクセスを装着,これより5mmトロッカーを2本,12mmトロッカーを1本挿入し,右季肋下に5mmトロッカーを挿入している.術者は脚間,助手は患者左側に立って,手術は2人で行っている.十二指腸は多くの報告のあるように前後壁方向に切離するよう心掛けている.自動縫合器を挿入する小孔は必要最小限に小さくすることで逸脱やずれを避け,挿入孔閉鎖の際も自動縫合器1本で縫合閉鎖を目標としている.自動縫合器挿入の際は,術者が操作をし,助手はカメラによる視野の確保を優先とし,時に術野の補助のための鉗子操作を行っている.当院では残胃十二指腸後壁寄りを側々吻合とし,挿入孔は多くの場合60mmの自動縫合器1本で縫合閉鎖している.以上の手技を供覧する.
索引用語 腹腔鏡下手術, 体腔内吻合