セッション情報 ポスターセッション(消化器外科学会)

胃-鏡視下手術 3

タイトル 外P-399:

腹腔鏡下胃全摘術(LATG)における多孔式腹腔鏡下手術とReduced Port Surgery (RPS)の手術成績の検討

演者 吉川 貴久(荻窪病院・外科)
共同演者 村井 信二(荻窪病院・外科), 今井 俊一(荻窪病院・外科), 尾戸 一平(荻窪病院・外科), 北里 憲司郎(荻窪病院・外科), 清水 祐智(荻窪病院・外科), 矢部 信成(荻窪病院・外科), 北川 雄光(慶應義塾大・一般消化器外科)
抄録 【目的】当科では,近年の単孔式手術の技術を応用しRPS (Reduced Port Surgery)に積極的に取り組んでいる.当科でのについて従来の多孔式腹腔鏡下胃全摘術(LATG)とRPS LATGについて周術期の成績につき比較検討する.【対象】2009年4月から2012年2月までに多孔式LATGを行った16例(多孔式群)および2012年2月から11月までにReduced portにて行った12例(RPS群).【ポートおよび手術】当初5ポートに吻合操作用に上腹部の小開腹を加えていたが,徐々にポート数を減らし,現在では臍部のマルチアクセスポートに5mmポートを2箇所加えたRPSにて手術を行っている.再建は全例食道空腸吻合に経口アンビルを用いたRoux-en Y再建にて行っている.【結果】平均手術時間は多孔式群333分,RPS群370分,平均在院日数は多孔式群23日,RPS群17日であった.周術期合併症としては術死および術後在院死は0例,縫合不全を多孔式群で2例,RPS群で膵液瘻を1例,後出血に対する再手術を1例認めた.また,逆流性食道炎を各群1例,吻合部狭窄を多孔式群,RPS群共に4例認めた.吻合部狭窄は数回の内視鏡的処置にて全例軽快し,長期的に処置を必要とした症例は無かった.【考察】当科で行っているLATGにおいて古典的な多孔式の手術とマルチアクセスポートを用いたRPSについてその治療成績を比較したが,縫合不全などの合併症の増加は認めず十分に認容性のある手術と考えられた.現在当科で行っているLATGの手術ビデオと併せて報告する.
索引用語 胃癌, LATG