セッション情報 ポスターセッション(消化器外科学会)

胃-鏡視下手術 4

タイトル 外P-401:

当院における腹腔鏡下幽門側胃切除術後の再建の検討-小開腹下と完全腹腔鏡視下-

演者 石山 泰寛(福井県立病院・外科)
共同演者 宮永 太門(福井県立病院・外科), 浅海 吉傑(福井県立病院・外科), 石橋 玲子(福井県立病院・外科), 松永 正(福井県立病院・外科), 西田 洋児(福井県立病院・外科), 平能 康充(福井県立病院・外科), 前田 一也(福井県立病院・外科), 道傳 研司(福井県立病院・外科), 服部 昌和(福井県立病院・外科), 橋爪 泰夫(福井県立病院・外科)
抄録 目的:近年,腹腔鏡下幽門側胃切除術後の再建方法に完全腹腔鏡下に行う施設が増えてきている.当院でも2012年2月よりデルタ吻合を導入している.以前まで当科で行っていた小開腹下の後壁打ち抜きによるB-I再建を比較検討したので手術手技の供覧し成績を報告する.方法:2010年7月から2013年2月までに当院で腹腔鏡下幽門側胃切除術後,B-I再建を施行した58例を対象とした.比較項目は再建時間(廓清終了から吻合終了まで),術後成績,入院期間について比較検討した.成績:胃癌に対して腹腔鏡下幽門側胃切除を施行した症例は58例で,内訳は後壁打ち抜きによりB-I再建(A群)が27例,デルタ吻合によるB-I再建(B群)が31例であった.再建時間はA群の平均中央値は50分(30-80),B群の平均中央値は35分(30-70)であった.両群に明らかな有意差はなかった.術後の吻合部関連の合併症はA群では吻合部狭窄を1例(3.7%),吻合部出血を1例(3.7%)認めた.B群では合併症はなかった.術後入院期間は両群間に有意差はなかった.結論:完全腹腔鏡下による再建は小開腹による再建と比較しても術中,術後成績において遜色のない成績を残せた.完全腹腔鏡下による再建方法は創が小さくなり患者への負担は減少し,満足度もあがり完全腹腔鏡下による再建はひとつのオプションとして有用な手技であることが示唆された.
索引用語 腹腔鏡下幽門側胃切除術, デルタ吻合