セッション情報 |
ポスターセッション(消化器外科学会)
胃-鏡視下手術 4
|
タイトル |
外P-404:Bariatric Surgery(Laparoscopic Sleeve Gastorectomy)による肥満合併の重症心不全に対する治療
|
演者 |
小座本 雄軌(草津総合病院・消化器外科DELIMITER同志社大・生命医科学部医生命システム学科) |
共同演者 |
戸川 剛(草津総合病院・消化器外科DELIMITER同志社大・生命医科学部医生命システム学科), 阪倉 長平(社会保険神戸中央病院・外科), 岩田 辰吾(武田総合病院・外科), 大垣 雅晴(六地蔵総合病院・外科), 平野 正満(草津総合病院・消化器外科), 萩原 明於(同志社大・生命医科学部医生命システム学科) |
抄録 |
【目的】近年,本邦でも肥満症に対するLaparoscopic Sleeve Gastorectomy(以下LSG)が先進医療に認められ,その症例数の蓄積が進んでいる.高度肥満症に対する外科的治療法(bariatric surgery)は,減量効果のみならず糖尿病をはじめとする様々な合併症の改善効果が報告されており,臨床的に有効な治療として確立されてきた.当院では,心不全症状を主訴に搬送されたBMI:60以上の超高度肥満を有する患者に対し,内科的な加療に引き続く外科的な治療としてLSGを選択し良好な経過を得た.今回,肥満合併重症肥満症に対する外科的治療法の可能性として,当院で経験した症例を考察する.【症例】28歳および41歳男性.身長・体重はそれぞれ175cm・177kg,179cm・190kg.BMI:57.6,60.2と超高度肥満,両者ともに呼吸困難を主訴に当院へ救急搬送された.収縮期血圧は200を超えており,CTRも拡大し全身の浮腫が著明,重症急性心不全の診断で当院循環器内科へ緊急入院となった.入院後は内科治療に並行しリハビリを継続,術前減量の後にLSG施行に至った.退院後は一般的な活動が可能となり,それぞれ元の職場へ社会復帰している.【考察】本邦でも肥満・糖尿病に対しての報告は多くなってきているが,今回は特に心不全を主体とした加療に焦点をあてた.本来の如く肥満治療を目的とした来院ではないものの,心不全改善への寄与は大きく,QOLも大きく改善することが出来た.まだ症例数は多くはないが,高度肥満に合併する心不全に対して有効な治療であったと考えられた. |
索引用語 |
肥満症, LSG |