セッション情報 ポスターセッション(消化器外科学会)

胃-症例 2

タイトル 外P-415:

3型胃カルチノイドに対して胃切除術を施行した2症例

演者 谷村 修(福岡大・消化器外科)
共同演者 山田 梢(福岡大・病理学), 橋本 竜哉(福岡大・消化器外科), 塩飽 洋生(福岡大・消化器外科), 愛洲 尚哉(福岡大・消化器外科), 星野 誠一郎(福岡大・消化器外科), 二村 聡(福岡大・病理学), 山下 裕一(福岡大・消化器外科)
抄録 カルチノイド腫瘍は70%が消化器系に発生し,直腸に次いで胃に発生する.胃腫瘍のうち0.4%程度占め手術に至る例は非常に稀な疾患である.今回我々は3型胃カルチノイドにたいして胃切除術を行った2症例について報告する.症例1:48歳男性.検診にて胃体下部大彎側に8mmの粘膜下腫瘍を指摘.A型胃炎は認めない.血清ガストリン値は正常域.生検結果にてカルチノイドの診断にて紹介となる.明らかな遠隔転移や他の内分泌腫瘍は否定され腹腔鏡下幽門側胃切除術 D2郭清を行った.診断は3型カ胃ルチノイドであった.症例2:70歳男性.検診にて胃体上部,胃体中部に胃腫瘍指摘.生検結果にてカルチノイドの診断にて紹介となる.ガストリン値は軽度上昇.胃粘膜の委縮あり.明らかな遠隔転移は認めず.1型カルチノイド疑いにて腹腔鏡下胃全摘術 D2郭清を行った.病理結果にてA型胃炎は否定され3型胃カルチノイドの診断となる.2症例ともリンパ節転移は認めなかった. 胃カルチノイドは高ガストリン血症の基礎疾患により3群に分類されている.3型の胃カルチノイドの頻度は約50%程度である.しかし他の1型,2型にくらべリンパ節転移の頻度が高くリンパ節郭清を伴う胃切除が標準術式とされている.経験した2例に対して若干の文献的考察を加え報告する.
索引用語 胃カルチノイド, 高ガストリン血症