セッション情報 ポスターセッション(消化器外科学会)

胃-症例 5

タイトル 外P-430:

早期胃癌術後,16年を経過し上行結腸への転移再発・腹膜播種を来した一症例

演者 青木 泰孝(帯広第一病院・外科)
共同演者 阿部 友哉(帯広第一病院・外科), 井伊 貴幸(帯広第一病院・外科), 林 啓一(帯広第一病院・外科), 佐瀬 友彦(帯広第一病院・外科), 伊関 雅裕(帯広第一病院・外科), 吉町 信吾(帯広第一病院・外科), 知念 澄志(帯広第一病院・外科)
抄録 症例は53歳女性.平成8年1月胃癌に対して胃全摘・脾摘術施行した.術後の病理結果はAdenocarcinoma (tub2, sig-por), m, ly0, v0, n(-),pT1N0M0, pStage I, であった.術後16年経過観察し,再発を認めなかった.平成24年1月頃より右下腹部痛を自覚,徐々に食欲も低下し,4月上旬に近医を受診.腹部造影CT検査で回盲部に35×33mm大の造影効果を伴う腫瘤を認めた.腹部・骨盤部に腹水や腫大リンパ節は認めず.多臓器への遠隔転移は認めず.下部消化管内視鏡検査を施行したところ,バウヒン弁の肛門側3cmの部位に狭窄と一部潰瘍形成の所見を認めた.狭窄が強く,回腸末端部にはスコープを挿入できなかった.病理組織検査所見ではHE染色で上皮に異型性があり,p53(+)とKi-67(+)の発現を認めたことから腫瘍性異型が考えられ,Group4の診断となった.その後5/1に精査加療目的に当院紹介となり,PETでは回盲部付近に異常集積を認めた.肝表面にも淡い集積を認め,腹膜播種 の可能性が示唆された.その他の部位については明らかな異常集積は認めなかった.悪性腫瘍の疑いがあることから手術適応であると判断し手術施行した.回腸末端部では腸間膜同士が強く癒着しており,一部結節様に硬化していた.小腸腸間膜やダグラス窩に結節性病変を多数認めた.#201に転移を疑う多数の腫大したリンパ節を認めた.結果として右結腸切除術(D2郭清)を施行した.術後の病理組織学検査では上行結腸の潰瘍性病変はtub1>tub2>porであり,浸潤先では低分化傾向を示しており,scirrhous infiltrationの所見であった.腫瘍は全層に及び,漿膜剥離面に及んでいた.なお,術中にサンプリングした腹膜結節は播種性病変であった.また,免疫組織化学検査ではCK7(+), CK20(-), CDX2(-)より胃癌の再発と診断された.以上より早期胃癌術後16年で上行結腸に転移再発を認めた症例を経験した.本邦での報告は数例であり,極めてまれな症例であり,文献的考察を加えてこれを報告する.
索引用語 胃癌再発, 16年