セッション情報 ポスターセッション(消化器外科学会)

胃-診断

タイトル 外P-438:

胃癌患者におけるHER2発現の検討.-生検組織と切除組織における発現の差異に関して-

演者 尾山 勝信(金沢大・消化器・乳腺・移植再生外科)
共同演者 伏田 幸夫(金沢大・消化器・乳腺・移植再生外科), 柄田 智也(金沢大・消化器・乳腺・移植再生外科), 木下 淳(金沢大・消化器・乳腺・移植再生外科), 岡本 浩一(金沢大・消化器・乳腺・移植再生外科), 中沼 伸一(金沢大・消化器・乳腺・移植再生外科), 酒井 清祥(金沢大・消化器・乳腺・移植再生外科), 古川 浩之(金沢大・消化器・乳腺・移植再生外科), 牧野 勇(金沢大・消化器・乳腺・移植再生外科), 中村 慶史(金沢大・消化器・乳腺・移植再生外科), 林 泰寛(金沢大・消化器・乳腺・移植再生外科), 井口 雅史(金沢大・消化器・乳腺・移植再生外科), 中川原 寿俊(金沢大・消化器・乳腺・移植再生外科), 宮下 知治(金沢大・消化器・乳腺・移植再生外科), 田島 秀浩(金沢大・消化器・乳腺・移植再生外科), 高村 博之(金沢大・消化器・乳腺・移植再生外科), 二宮 致(金沢大・消化器・乳腺・移植再生外科), 北川 裕久(金沢大・消化器・乳腺・移植再生外科), 藤村 隆(金沢大・消化器・乳腺・移植再生外科), 太田 哲生(金沢大・消化器・乳腺・移植再生外科)
抄録 【目的】HER2陽性胃癌に対するトラスツズマブの有効性が明らかとなり,biomarkerとしてHER2過剰発現をチェックすることは必須となっている.腫瘍組織検体を用いた免疫組織染色やFISH法などが評価に用いられるが,HER2発現のheterogeneityや保存状態による検査結果への影響が懸念されている.今回,生検組織と切除標本のHER2評価状況の差異を検討した.【症例】2012年1月より12月に当院で加療を行った胃癌症例のうちHER2検査が行なわれていた62例を対象に検討を行った.【結果】生検組織でHER2発現が検討されていた47例のうち9例(19.1%)が陽性と判定された(HER2-0:36例,HER2-1+:1例,HER2-2+,FISH陰性:1例,HER2-2+,FISH陽性:3例,HER2-3+:6例).切除標本を用いてHER2発現が検討されていた43例のうち4例(9.3%)が陽性と判定された(HER2-0:37例,HER2-1+:1例,HER2-2+,FISH陰性:1例,HER2-2+,FISH陽性:1例,HER2-3+:3例).25例では生検と切除組織の両方でHER2発現が検討されていた.25例中のうち生検組織で2例が陽性と判定されたが,いずれも切除標本では陰性と判定された.1例が切除標本で陽性と判定されたが,生検組織では陰性と判定されていた.【考察】生検組織では切除標本よりHER2陽性率が高かく,保存状態による判定への影響が疑われる.切除標本でのみHER2陽性と判定された症例もあり,HER2発現のheterogeneityもHER2発現の評価に影響を及ぼすことが示唆された.
索引用語 胃癌, HER2