セッション情報 ポスターセッション(消化器外科学会)

小腸-手術治療 2

タイトル 外P-444:

緊急手術を行った絞扼性イレウスについての検討

演者 有馬 浩太(天草地域医療センター・外科)
共同演者 高城 克暢(天草地域医療センター・外科), 土井 康郎(天草地域医療センター・外科), 高田 登(天草地域医療センター・外科), 吉仲 一郎(天草地域医療センター・外科), 原田 和則(天草地域医療センター・外科), 馬場 秀夫(熊本大大学院・消化器外科学)
抄録 【背景と目的】イレウスは臨床現場で遭遇する一般的な腹部疾患であるが,絞扼性イレウスでは救命のため緊急手術を必要とする.中でも腸管切除を必要とする症例は重篤な例も多く,術前の段階で腸管切除が必要となる可能性を推測することは術後の管理においても非常に有用となりえる.【対象と方法】平成21年4月から平成24年10月までに緊急手術を行った絞扼性イレウス22症例を対象とし,腸管切除を要した症例とイレウス解除のみで終了した症例を,臨床所見,白血球数,CRP値,発症から手術までの時間,CK値,LDH値,BE,CT所見を用いて比較検討を行い,その特徴について検討した.【結果】患者の平均年齢は77.5歳で,男性10例,女性12例,10例に腹部の手術歴を認めた.受診時,全例で腹痛を認めており,うち12例に腹膜刺激症状を認めた.症状出現から手術までの平均時間は20時間であった.血液検査所見では12例で白血球数が10000以上に上昇を認め,18例でCRPは1.0mg/dl以下であった.画像検査ではCTで全例にclosed loopを疑う所見を認めた.手術所見では,腹水貯留を20例で認め,うち8例は血性腹水であった.絞扼の原因としては,索状物による絞扼が14例,内ヘルニアの嵌頓が5例,腸管の捻転絞扼が3例であった.術式はイレウス解除のみで終了したものが14例,腸管切除を要したものが8例であった.腸管切除の有無による単変量解析では,白血球数(p=0.046),BE(p=0.042)で統計学的有意差を認めた.【結語】腸管切除が必要となる重症例では白血球数,BEにて統計学的有意差を認めた.血液検査にて異常値を認めない絞扼性イレウス症例も4例認めたため全症例に適用できるとは限らないが,これらの所見は重篤化を示す重要な指標の一つとなると思われる.今後も症例の集積を重ね,更なる検討を行いたい.
索引用語 絞扼性イレウス, 腸管切除