セッション情報 | ポスターセッション(消化器外科学会)小腸-手術治療 2 |
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タイトル | 外P-445:当院における小腸穿孔の検討 |
演者 | 和田 友祐(昭和大病院・消化器・一般外科) |
共同演者 | 村上 雅彦(昭和大病院・消化器・一般外科), 渡辺 誠(昭和大病院・消化器・一般外科), 加藤 礼(昭和大病院・消化器・一般外科), 吉澤 宗大(昭和大病院・消化器・一般外科), 茂木 健太郎(昭和大病院・消化器・一般外科), 山下 剛史(昭和大病院・消化器・一般外科), 有吉 朋丈(昭和大病院・消化器・一般外科), 古泉 友丈(昭和大病院・消化器・一般外科), 山崎 公靖(昭和大病院・消化器・一般外科), 大塚 耕司(昭和大病院・消化器・一般外科), 藤森 聡(昭和大病院・消化器・一般外科), 榎並 延太(昭和大病院・消化器・一般外科), 青木 武士(昭和大病院・消化器・一般外科), 加藤 貴史(昭和大病院・消化器・一般外科) |
抄録 | 【目的】小腸穿孔は消化管穿孔のなかでも比較的稀である.特異的な症状に乏しく,各種画像検査による確定診断の遅れが治療開始の遷延につながり,ショックやDICなどの重篤な病態に移行することがあるため,注意を要する疾患である.当院における経験をもとに,小腸穿孔の臨床的特徴に関して検討する.【対象・方法】対象は当院にて2006年1月~2013年3月に手術を施行した小腸穿孔24例をRetrospectiveに検討した.【結果】平均年齢59.2歳(22~93歳)で,男性12例,女性12例であった.そのうち外傷性小腸穿孔は6例(25%)で,腹部刺傷2例,交通外傷2例,転倒による鈍的外傷2例であった.非外傷性小腸穿孔は18例(75%)で,絞扼性イレウス5例,癒着性イレウス6例,異物による穿孔2例,クローン病2例,腸管ベーチェット病1例,悪性リンパ腫1例,メッケル憩室1例であった.全例で術前に汎発性腹膜炎の症状を呈していたが,術前の腹部単純X線検査あるいは腹部CT検査で腹腔内遊離ガスを認めず,小腸穿孔と確定診断しえなかった症例は7例(29.1%)あった.7例すべてが非外傷性小腸穿孔症例であった.手術術式は小腸部分切除術17例,穿孔部閉鎖術5例,回盲部切除術2例で,平均手術時間は140分,術後平均在院日数は24.5日であった.術後在院死亡は2例(外傷による出血性ショック1例,非外傷性小腸穿孔後のDIC1例;8.3%)であった.【結語】非外傷性小腸穿孔は術前画像検査による確定診断が困難な場合があるため,遊離ガスの有無にかかわらず,汎発性腹膜炎を呈している症例に対しては,小腸穿孔も念頭に入れ,手術適応を迅速に判断するべきであると考えられた. |
索引用語 | 小腸穿孔, 治療成績 |