セッション情報 |
ポスターセッション(消化器外科学会)
小腸-その他
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タイトル |
外P-449:遺伝子発現解析からみた原発性小腸癌に対する化学療法の検討
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演者 |
鈴木 興秀(埼玉医大総合医療センター・消化管・一般外科) |
共同演者 |
隈元 謙介(埼玉医大総合医療センター・消化管・一般外科), 松澤 岳晃(埼玉医大総合医療センター・消化管・一般外科), 石畝 亨(埼玉医大総合医療センター・消化管・一般外科), 桑原 公亀(埼玉医大総合医療センター・消化管・一般外科), 傍島 潤(埼玉医大総合医療センター・消化管・一般外科), 馬場 裕之(埼玉医大総合医療センター・消化管・一般外科), 熊谷 洋一(埼玉医大総合医療センター・消化管・一般外科), 芳賀 紀裕(埼玉医大総合医療センター・消化管・一般外科), 石橋 敬一郎(埼玉医大総合医療センター・消化管・一般外科), 石田 秀行(埼玉医大総合医療センター・消化管・一般外科) |
抄録 |
【背景】近年,原発性小腸癌に対して大腸癌に準じた化学療法の有効性を示唆する報告がなされてきているが,一方で,小腸癌はリンチ症候群(LS)関連腫瘍に挙げられており,その場合MSI-HであるLS大腸癌のように5FU系抗癌剤に抵抗性を示す可能性がある.また,小腸癌では大腸癌における抗EGFR抗体治療の適応条件であるKRAS変異については不明である.今回,当科で経験した原発性小腸癌のLSとの関連性とKRAS変異を調べ,化学療法の妥当性を検討した.【対象と方法】原発性小腸腫瘍として切除され,原発性小腸癌と診断された8例を対象に臨床病理学的背景因子と治療成績についてretrospectiveに検討した.また,腫瘍部におけるミスマッチ修復遺伝子(MLH1, MSH2, MSH6, PSM2)の発現を免疫染色法で解析し,KRAS変異の有無についても調べた.【結果】男性1例,女性7例.年齢中央値69(37-87)歳,占居部位は空腸7例,回腸1例であった.1名が改訂ベセスダガイドラインを満たしていた.組織型は高分化2例,中分化5例,低分化1例,壁深達度はss 1例,se 7例であった.根治切除不能因子は腹膜播種が5例に認め,うち1例に肝転移が認められた.化学療法は7例に施行され,mFOLFOX6 4例(補助療法1例),XELOX 1例,XELOX+avastin 1例,経口5-FU薬1例であった.2次治療としてFOLFIRIが2例に施行されていた.遺伝子解析では,全例でミスマッチ修復遺伝子の発現が認められLSの可能性はないと判断した.KRAS変異の解析では,野生型が4例で変異型が4例であった.変異部位はすべてcodon12で,内訳はG12A変異1例,G12D変異2例,G12V変異1例であった. 【結語】少数例の検討であるが,実臨床おける原発性小腸癌ではLSの頻度は低く,5FU系抗癌剤抵抗性と考える根拠に乏しいと考えられた.また,KRAS変異の割合は大腸癌と同程度であり,抗EGFR抗体治療を施行することも今後検討の余地があると考えられた.. |
索引用語 |
小腸癌, リンチ症候群 |