セッション情報 |
ポスターセッション(消化器外科学会)
小腸-虚血性疾患
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タイトル |
外P-459:血管造影で診断し動注療法を施行した非閉塞性腸間膜虚血症(NOMI)の6例
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演者 |
三宅 亮(健和会大手町病院・外科) |
共同演者 |
武山 秀晶(健和会大手町病院・外科), 松山 純子(健和会大手町病院・外科), 角原 敦夫(健和会大手町病院・外科), 川本 京子(健和会大手町病院・外科), 松山 晋平(健和会大手町病院・外科), 柴田 信博(健和会大手町病院・外科) |
抄録 |
【はじめに】非閉塞性腸間膜虚血症(NOMI:non-occlutive mesentric ischemia)の治療戦略(動注および手術)は一定の見解がないのが現状である.【目的】当院においてNOMIに対する動注療法が施行された症例を検討する.【方法】2008年から2012年までで血管造影検査診断,動注療法が施行されたNOMI症例を対象に臨床的検討を行った.【結果】全症例は6例で,平均年齢は74歳,平均APACHE-IIスコアは21.8(11~33)であった.全例で血管造影検査による診断が行われ,初回動注bolus(パパベリン塩酸塩5例,ニカルジピン2例,硝酸イソソルビド1例)を施行した.手術は4例に施行されていた(試験開腹術3例,広範囲小腸切除1例,開腹なし2例).また集中治療室管理下における持続動注療法は6例すべてに施行されていた(パパベリン塩酸塩5例,PGE1例,ミルリノン1例).生存4例,死亡2例であり,開腹手術未施行例のうち1例は生存,1例は重症肺炎にて死亡,開腹手術施行例では試験開腹のみの3症例は全例生存,蘇生後に発症したNOMIに対する広範囲小腸切除施行の1例はsecond look手術の前に死亡となった.【考察】NOMIの治療において緊急開腹手術を念頭に置き,動注療法を優先する戦略は有用な症例もある.一方,開腹手術を優先する戦略の有用性や動注療法の有害事象の報告もあり全身状態不良例では慎重な戦略が必要である. |
索引用語 |
非閉塞性腸間膜虚血症, 動注療法 |