セッション情報 ポスターセッション(消化器外科学会)

小腸-虚血性疾患

タイトル 外P-460:

術後短腸症候群症例の術後経過・長期的問題点に関する検討

演者 山下 克也(国立豊橋医療センター・外科)
共同演者 内田 大樹(国立豊橋医療センター・外科), 野村 尚弘(国立豊橋医療センター・外科), 武藤 俊博(国立豊橋医療センター・外科), 岡本 喜一郎(国立豊橋医療センター・外科), 佐藤 健(国立豊橋医療センター・外科), 市原 透(国立豊橋医療センター・外科)
抄録 最近5年間に,救命のため小腸広範囲切除を行い,残存小腸30cm以下の高度な短腸症候群となった4例を経験した.その術後経過と長期的問題点につき検討を行った.症例1:60歳代男性,急な腹痛で発症し,心房細動による急性上腸間膜動脈(SMA)血栓症の診断で,SMA血栓除去行い,上部空腸130cmを温存したが,術後循環不全,腎不全が進み,翌日残存小腸を切除した(空腸20cm残存).術後細菌性心内膜炎を併発し,長期間の入院を要した.発症1年1か月在宅で管理中.症例2:70歳代男性,解離性大動脈瘤(3型,StanfordB)にて保存的治療中,32病日に腹痛,麻痺性イレウス出現し,38病日腹痛悪化し手術施行.虚血性腸炎と穿孔性腹膜炎の診断で,小腸全域~右側結腸切除,空腸ストマ造設,回結腸動脈・右総腸骨動脈吻合術施行(10cm小腸残存).術後TPN行い,在宅管理.発症2年後,脳幹出血にて死亡.症例3:40歳代男性,ブラジル人.他院より発症2日目に転院.SMA血栓症にて小腸全域~右側結腸切除,空腸ストマ造設施行(20cm小腸残存).術後TPNにて在宅管理.術後1年1カ月脳梗塞発症.その後も左網膜中心動脈閉塞症,脳梗塞再発きたし,発症2年1カ月後,母国へ帰国.症例4:80歳代女性.SMA血栓症にて,小腸全域~右側結腸切除,空腸ストマ造設施行(30cm小腸残存).術後心不全を併発した.発症6カ月後に脳出血で死亡.考察)1.4例ともTPNにて栄養管理行い,在宅での生活が可能であった(1例は介護理由にて転院),2.経口摂取に対する欲求は年齢・性格等個人により異なり,空腸ストマの排液量に違いがみられ,管理にも影響した.3.空腸ストマの排液は体液喪失となり,1日必要輸液量が多量となった.4.在宅IVHの課題に,脂肪製剤の投与方法(時間,通院頻度,訪問看護)あり.5.CVポート感染が在宅での管理方法が良くない症例で頻回に見られた.6.心臓・脳循環系の合併症が長期予後に影響を与える因子であった.
索引用語 短腸症候群, 小腸広範囲切除