セッション情報 | ポスターセッション(消化器外科学会)小腸-症例 1 |
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タイトル | 外P-466:外傷性消化管損傷の2例 |
演者 | 茂木 健太郎(昭和大病院・消化器・一般外科) |
共同演者 | 村上 雅彦(昭和大病院・消化器・一般外科), 吉澤 宗大(昭和大病院・消化器・一般外科), 山下 剛史(昭和大病院・消化器・一般外科), 大中 徹(昭和大病院・消化器・一般外科), 山田 宏輔(昭和大病院・消化器・一般外科), 藤森 聰(昭和大病院・消化器・一般外科), 渡辺 誠(昭和大病院・消化器・一般外科), 榎並 延太(昭和大病院・消化器・一般外科), 青木 武士(昭和大病院・消化器・一般外科), 加藤 貴史(昭和大病院・消化器・一般外科) |
抄録 | 【はじめに】消化管損傷の中でも外傷性十二指腸損傷・外傷性小腸損傷はともに比較的稀な疾患である.今回我々は外傷性十二指腸損傷と外傷性小腸損傷の1例を経験したので,文献的考察を加えて報告する.【症例1】18歳,男性.サッカーの試合中に相手選手の膝と接触し腹部を打撲.受傷直後から腹痛を訴え救急搬送される.CT画像で十二指腸下行脚周囲に遊離ガスを認め,上部消化管造影検査でも同部位から造影剤の漏出を確認し,外傷性十二指腸損傷と診断した.本人が若年であること,腹膜刺激症状が軽度であり,保存的加療を開始した.第12病日に炎症反応は陰性化したが,上部消化管造影検査では造影剤の漏出が続いたため,中心静脈栄養管理と経腸栄養剤を併用し管理を行った.第37日目の上部消化管造影検査にて造影剤の漏出が消失したため経口摂取を開始した.特に炎症反応の上昇はなく軽快し第42病日に退院した.【症例2】91歳,女性.歩行中に転倒し,自身の膝で腹部を打撲.直後から腹痛を自覚されていたが,翌日になっても腹痛の改善がないため前医を受診した.汎発性腹膜炎の診断にて当科紹介となった.腹部CT検査上,遊離ガスを認め,消化管穿孔と診断した.腹部所見では筋性防御を認めたため緊急手術を施行した.術中所見としてトライツ靭帯より約100cmの小腸に約3cm大の穿孔を認めた.特に穿孔部周囲の炎症所見はなかったため単純縫合閉鎖した.術後経過は良好で第35病日に退院した.【考察】十二指腸損傷は腹部症状が乏しく,診断・治療開始が遅れることが多い.治療が遅れることにより致命的な経過を辿ることがあり,早期の手術が必要とされる.本症例のように保存的に軽快した外傷性十二指腸損傷は稀である. |
索引用語 | 外傷性十二指腸損傷, 外傷性小腸損傷 |