セッション情報 ポスターセッション(消化器外科学会)

小腸-症例 3

タイトル 外P-474:

リンパ節転移を来したΦ3mm回腸神経内分泌腫瘍の1切除例

演者 御井 保彦(三木市民病院)
共同演者 水本 拓也(三木市民病院), 沢 秀博(三木市民病院), 宗實 孝(三木市民病院), 黒田 大介(三木市民病院)
抄録 【はじめに】回腸神経内分泌腫瘍(NET)は,早期の段階で発見される事は少なく,他臓器転移を来した後に発見されるが多い.また,5mm以下でも17.2%にリンパ節転移を来すとの報告もあり,外科的切除が唯一の根治的治療となる.今回,リンパ節転移を伴う3mm回腸神経内分泌腫瘍の1切除例を経験したので報告する.【症例】46歳,男性.潰瘍性大腸炎に対する内視鏡検査にて,回腸末端に3mm大のSMT様隆起を指摘.切除生検目的にEMR-Lを施行した.切除標本のHE染色では,ごま塩状のクロマチンパターンを示し,腫瘍細胞が小胞巣状,腺管構造を示して増殖していた.免疫染色では,クロモグラニンA,シナプトフィジン,CD56が陽性であった.MIB-1 indexは4%であり,核分裂像は目立たなかった.以上よりNET G2(WHO2010)と診断し,病理学的所見にてly-,v+,HM0,VM0,R0であった事から,外科的追加切除が必要と判断された.当院当科紹介となり,腹腔鏡下回盲部切徐(D3郭清)施行した.摘出リンパ節(#201:2個)において,辺縁に腫瘍細胞を認め,クロモグラニンA,シナプトフィジン陽性であった.既往の神経内分泌腫瘍の転移と考えられ,最終所見はpT1pN1(#201 2個)cM0fStage3B (WHO2010) であった.現在は再発徴候を認めず,外来経過観察中である.【考察】回腸神経内分泌腫瘍は症例数が少ない事もあり,現在も定まった見解は得られていない.治療に関し,回腸神経内分泌腫瘍は5mm以下でもリンパ節転移を来しえるため,腸管の切除に加えて十分な腸間膜リンパ節の郭清が必要と考えられる.また,領域リンパ節転移陽性症例の生存期間中央値は100~110か月,原発巣切除後に異時性肝転移を認めるまで平均46か月と報告されており,術後は長期に渡るサーベイランスを必要とすると思われる.
索引用語 回腸神経内分泌腫瘍, リンパ節転移