セッション情報 | ポスターセッション(消化器外科学会)大腸-その他 3 |
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タイトル | 外P-491:大腸癌における同時性腹膜播種の進行度分類および治療成績の検討 |
演者 | 佐藤 美信(藤田保健衛生大・下部消化管外科) |
共同演者 | 前田 耕太郎(藤田保健衛生大・下部消化管外科), 花井 恒一(藤田保健衛生大・下部消化管外科), 升森 宏次(藤田保健衛生大・下部消化管外科), 小出 欣和(藤田保健衛生大・下部消化管外科), 松岡 宏(藤田保健衛生大・下部消化管外科), 勝野 秀稔(藤田保健衛生大・下部消化管外科), 遠藤 智美(藤田保健衛生大・下部消化管外科), 塩田 規帆(藤田保健衛生大・下部消化管外科), 松岡 伸司(藤田保健衛生大・下部消化管外科), 八田 浩平(藤田保健衛生大・下部消化管外科), 水野 真広(藤田保健衛生大・下部消化管外科), 遠山 邦宏(野垣病院・外科) |
抄録 | 【目的】予後の点から腹膜播種に対する適切な進行度分類と治療方針について検討した.【対象および方法】大腸癌2081例のうち同時性腹膜播種は91例(4.4%)で,腹膜播種の情報が取得可能な67例を対象とした.これまで全身状態が許す限り腫瘍切除とともに限局的な播種巣は可及的に切除を行い,術後に化学療法を施行してきた.対象はP1 30例,P2 5例,P3 32例で,63例で同時に播種外遠隔転移を認め,17例で姑息的手術が行われた.播種巣の最大径を5mm以下,5~20mm,20mm以上に,数を3個以下と4個以上に,範囲を播種巣の存在した領域数で分類し,各々の予後を比較した.【成績】原発巣切除例の3年生存率(3生率)は27.8%で非切除例に比べて有意に良好であった.P1+P2症例の3生率は36.2%でP3症例(8.2%)に比べて有意に良好であった.5mm以下の3生率は11.9%,5~20mm 34.9%,20mm以上28.6%で有意差を認めなかった.3個以下の3生率は45.2%で,4個以上の12.2%に比べて有意に良好であった.1領域に限局した症例の3生率は31.6%で,2領域以上の3.4%に比べて有意に良好であった.播種巣が3個以下または1領域に限局した症例(限局群)の3生率は45.6%でその他(非限局群)の17.0%に比べて有意に予後良好で,限局群の原発巣切除率は89.3%で非限局群に比べて有意に高率であった.一方,非限局群での原発巣切除例の3生率は8.8%で非切除例の0%に比べて有意に予後良好であった.【結論】大腸癌の同時性腹膜播種では播種巣の数と存在領域数が予後の予測に有用で,播種巣が3個以下または1領域に限局した症例(限局群)とその他(非限局群)の2群分類が適切と考えられ,原発巣切除は同時性腹膜播種症例の予後向上に寄与する事が示唆された. |
索引用語 | 大腸癌, 腹膜播種 |