セッション情報 ポスターセッション(消化器外科学会)

大腸-術後合併症 1

タイトル 外P-501:

直腸癌術後の縫合不全危険因子と予防のための工夫

演者 中西 正芳(京都府立医大・消化器外科)
共同演者 村山 康利(京都府立医大・消化器外科), 栗生 宜明(京都府立医大・消化器外科), 小西 博貴(京都府立医大・消化器外科), 小松 周平(京都府立医大・消化器外科), 塩崎 敦(京都府立医大・消化器外科), 生駒 久視(京都府立医大・消化器外科), 窪田 健(京都府立医大・消化器外科), 市川 大輔(京都府立医大・消化器外科), 藤原 斉(京都府立医大・消化器外科), 岡本 和真(京都府立医大・消化器外科), 大辻 英吾(京都府立医大・消化器外科)
抄録 背景直腸癌に対する前方切除は消化器癌に対する手術の中でも縫合不全の危険性が高い手術の一つとされている.今回,直腸癌術後に発生する縫合不全の危険因子を検討するとともに我々の行っている対策の有効性についてレトロスペクティブに検討したので,その結果について報告する.対象2007年6月1日から2012年10月31日までに切除した直腸癌症例416例のうち,直腸切断術,ハルトマン手術,ISR施行症例を除き,DST吻合を行った208例方法患者背景因子として性別,年齢,BMI,術前CRT,T因子,N因子,腫瘍局在,手術因子として到達法,実施手術,左結腸動脈温存,経肛門的ドレーン留置,一時的人工肛門造設,直腸切離回数,リンパ節郭清度について各因子と縫合不全発生頻度との関連を検討した.結果前方切除全体では背景因子として男性が有意な危険因子であり,手術因子では左結腸動脈切除が有意な危険因子であった.一方,低位前方切除のみで検討すると背景因子では男性,手術因子では左結腸動脈切除が有意な危険因子であり,経肛門的ドレーン留置も縫合不全を回避する傾向を強く認めた.(p=0.054)結語直腸癌に対する低位前方切除術においては術後の縫合不全を回避するために左結腸動脈の温存と経肛門的ドレーン留置が有効であり,特に男性に対しては積極的に対策を講じるべきである.
索引用語 前方切除術, 縫合不全