セッション情報 | ポスターセッション(消化器外科学会)大腸-術後合併症 2 |
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タイトル | 外P-503:腹腔鏡下大腸切除における術後腸閉塞に関する検討 |
演者 | 廣 純一郎(三重大大学院・消化管・小児外科学) |
共同演者 | 川本 文(三重大大学院・消化管・小児外科学), 沖上 正人(三重大大学院・消化管・小児外科学), 小林 美奈子(三重大大学院・先端的外科技術開発学), 井上 靖浩(三重大大学院・消化管・小児外科学), 田中 光司(三重大大学院・消化管・小児外科学), 毛利 靖彦(三重大大学院・消化管・小児外科学), 楠 正人(三重大大学院・消化管・小児外科学) |
抄録 | はじめに 術後腸閉塞は,患者QOLを著しく低下させる合併症の一つであり,腹腔鏡下大腸切除術は開腹手術と比較し,術後腸閉塞の発症の少ない手術といわれているが,変わらないという報告もありControversialである.今回,当院における腹腔鏡下大腸切除術術後腸閉塞について検討を行った.対象・方法:2000年から2013年3月までに施行した腹腔鏡下大腸切除術296例を対象とした.術後腸閉塞を認めた症例について術前因子,周術期因子,術後因子,治療後の経過について検討を行った.結果:293例中33例(9.89%)は開腹手術の既往を認めた.術後腸閉塞は8例(2.7%)に認めた.腸閉塞の原因は,癒着性腸閉塞3例,クローン病小腸病変による狭窄3例,内ヘルニア1例,腹膜播種1例であった.閉塞部位の診断には3DCT colonographyが有用であった.外科的治療が必要な症例は7例(緊急手術2例,腸管減圧後手術5例)で腹腔鏡下手術による閉塞解除術を5例で施行した.腸閉塞を発症するまでの平均期間は217日(7-643日)であった.外科的治療を必要とした癒着性腸閉塞の2例は,吻合部への小腸の癒着と腹壁への癒着でいずれも1cm程の小範囲の癒着による閉塞(Grade1)であった.腸閉塞解除後の腸閉塞の再燃は認めていない(クローン病を除く).結語:腹腔鏡下大腸切除後の癒着性腸閉塞の発症頻度は低いが,保存的治療による改善例は少なく,外科的治療を考慮した治療計画を立てる必要があり,閉塞部位の画像評価と,腸管減圧が可能であれば,腹腔鏡下癒着剥離術は有用な術式の一つであると考えられた. |
索引用語 | 腹腔鏡下手術, 術後腸閉塞 |