セッション情報 ポスターセッション(消化器外科学会)

大腸-基礎研究 1

タイトル 外P-520:

大腸癌患者における血清Amphiregulinに関する検討

演者 大地 貴史(久留米大・外科)
共同演者 赤木 由人(久留米大・外科), 衣笠 哲史(久留米大・外科), 石橋 慶章(久留米大・外科), 岐部 史郎(久留米大・外科), 田中 夏樹(久留米大・外科), 笹冨 輝男(久留米大・外科), 岡 洋右(久留米大・外科), 溝部 智弘(久留米大・外科), 藤野 真也(久留米大・外科), 弓削 浩太郎(久留米大・外科), 白水 和雄(久留米大・外科)
抄録 近年切除不能進行再発大腸癌に対する化学療法として抗EGFR抗体薬の使用が一般的に行われている.EGFRリガンドの1つであるAmphiregulin(AREG)は大腸癌細胞株の中で発現がが最も多く,EGFRシグナルを上方制御している.Amphiregulinは膜上蛋白として合成され,TACE, AADAM-17で切断されSolble AREGとなり,Autocrin, paracrine, juxtacrine作用のみならず,血流を介してendcrine作用にてEGFRシグナリングを惹起すると言われている.これまでの研究で血清AREGの高い大腸癌患者は予後が悪いということが言われている.今回大腸癌手術と血清AREGの関連を検討した.【方法】当院にて大腸癌切除を施行された患者34名の術前,術直後,術後7日目の血清を採取した.血清中のAREG濃度を市販のELISAキット(R&D)を用いて測定した.測定結果と手術で得られた臨床病理学的を用いてその関連を検討した.【結果】測定可能な値が得られたのは34例中3例で術前,術直後,術後7日目でいずれも高値を示した.2例で術前後の値に大きな変化は認めなかったが,1例で術直後の値が低値となり,術後7日目で再度高値を示した.高値を示した3例はstageIIIaが2例,stageIVが一例であった.変化のあった1例はstageIVの再発症例であり,再発部位の摘出手術であった.【考察】AREGは原発巣の発現が予後予測因子であるとの報告や,抗EGFR 抗体薬の効果予測因子との報告があり,バイオマーカーとして注目されてきている.血清AREGは一般には健常者では認められないが,組織中でのAREGは乳腺の形成や,臓器修復の重要な因子であり,正常組織中で認められることも知られている.今回手術によってAREGの濃度に大きな変化は認められないことが多かったが,AREG陽性例が少なく,1例では変化を認めていた.現在更なる症例集積中であり,今後の検討が期待される.
索引用語 バイオマーカー, amphiregulin