セッション情報 | ポスターセッション(消化器外科学会)大腸-基礎研究 2 |
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タイトル | 外P-524:大腸癌におけるANGPTL2発現と臨床病理学的因子及びtumor buddingとの関連 |
演者 | 志村 匡信(三重大大学院・消化管・小児外科学) |
共同演者 | 田中 光司(三重大大学院・消化管・小児外科学), 三枝 晋(三重大大学院・消化管・小児外科学), 北嶋 貴仁(三重大大学院・消化管・小児外科学), 近藤 哲(三重大大学院・消化管・小児外科学), 奥川 喜永(三重大大学院・消化管・小児外科学), 沖上 正人(三重大大学院・消化管・小児外科学), 川本 文(三重大大学院・消化管・小児外科学), 廣 純一郎(三重大大学院・消化管・小児外科学), 問山 裕二(三重大大学院・消化管・小児外科学), 荒木 俊光(三重大大学院・消化管・小児外科学), 井上 靖浩(三重大大学院・消化管・小児外科学), 内田 恵一(三重大大学院・消化管・小児外科学), 毛利 靖彦(三重大大学院・消化管・小児外科学), 楠 正人(三重大大学院・消化管・小児外科学) |
抄録 | 【背景】:Angiopoietin-like protein 2(以下ANGPTL2)は慢性炎症と関与するが,肺癌では癌細胞の運動能や浸潤能の増強と関与し,ANGPTL2発現が予後不良と関与すると報告されている.これまで大腸癌とANGPTL2発現に関しては報告がなく,今回大腸癌におけるANGPTL2発現と臨床病理学的因子及びtumor buddingとの関連について検討した. 【対象と方法】:2001年~2011年の間に当科で切除した大腸癌467例を対象とした.切除標本のホルマリン固定パラフィン包埋切片に抗ANGPTL2抗体(R&D Systems,希釈1:200)の免疫組織染色を行った.大腸癌細胞の細胞質におけるANGPTL2の発現強度及び発現割合を癌中央部で評価した.ANGPTL2スコアと臨床病理学的因子及びtumor buddingとの関連について検討した. 【結果】:癌中央部のANGPTL2の発現は高~中分化型(P<0.01),T3及びT4例(P<0.01),リンパ節転移陽性例(P=0.04),肝転移陽性例(P=0.03),腹膜播種陽性例(P=0.04),遠隔転移陽性例(P=0.03),Stage3及びStage4例(P=0.01)において有意に高発現であり,tumor budding grade2/3例はgrade0/1例より有意に高発現であった(P<0.01).癌中央部のANGPTL2発現と予後との関連は認めなかった. 【結論】:大腸癌におけるANGPTL2発現は臨床病理学的進行度や遠隔転移,tumor buddingと関連し,ANGPTL2が腫瘍進展に関与している可能性が示唆された. |
索引用語 | 大腸癌, ANGPTL2 |