セッション情報 ポスターセッション(消化器外科学会)

大腸-症例 1

タイトル 外P-529:

ホリナート・テガフール・ウラシル療法を併用した術前化学放射線療法により組織学的完全奏功が得られた進行直腸癌の1切除例

演者 若杉 正樹(大阪警察病院・外科)
共同演者 赤松 大樹(大阪警察病院・外科), 吉留 克英(大阪警察病院・外科), 鳥 正幸(大阪警察病院・外科), 上島 成幸(大阪警察病院・外科), 大森 健(大阪警察病院・外科), 鄭 充善(大阪警察病院・外科), 益澤 徹(大阪警察病院・外科), 辻本 正彦(大阪警察病院・病理診断科), 西田 俊朗(大阪警察病院・外科)
抄録 症例は73歳男性.血便を主訴に当院を受診した.大腸内視鏡検査で肛門縁から6cmの直腸前壁やや左側に半周性2型の腫瘍を認め,生検結果は高分化腺癌であった.腫瘍マーカーはCEA 0.7ng/ml,CA19-9 17ng/mlと正常範囲内であった.造影CT検査で直腸に造影効果を有する腫瘍性病変を認めたが,周囲リンパ節転移,他臓器転移を認めなかった.以上より直腸癌Rb, 2型, cA, cN0,cH0, cP0, cM0 ,cStageIIと診断し,術前化学放射線療法後に手術を行う方針とした.2012年4月よりホリナート・テガフール・ウラシル投与と放射線照射(50.4Gy/28Fr)を行った.治療終了後の大腸内視鏡検査で,腫瘍の著明な縮小を認めた. 2012年7月に腹腔鏡補助下低位前方切除術,一時的回腸人工肛門造設術を施行した.直腸切除標本で癌が存在したと思われる部位に潰瘍瘢痕を認めた.組織学的に粘膜下層を中心に不規則な線維化と炎症性肉芽組織の形成を認めたが,明らかな腫瘍細胞の残存を認めず,組織学的効果判定 Grade3であった.所属リンパ節に転移を認めなかった.術後腸閉塞をきたしたが保存的に軽快し,第14病日に退院した.手術の2ヶ月後に回腸人工肛門閉鎖術を施行した.補助化学療法を行わず外来で経過観察中であるが,術後1年9か月で再発所見を認めていない.
索引用語 直腸癌, 化学放射線療法