セッション情報 ポスターセッション(消化器外科学会)

大腸-症例 4

タイトル 外P-543:

直腸神経内分泌癌の2例

演者 田山 誠(小樽掖済会病院・外科)
共同演者 佐々木 一晃(小樽掖済会病院・外科), 大野 敬祐(小樽掖済会病院・外科), 柴田 稔人(小樽掖済会病院・外科), 村上 武志(小樽掖済会病院・外科), 藤田 朋樹(小樽掖済会病院・消化器内科), 勝木 伸一(小樽掖済会病院・消化器内科), 平田 公一(札幌医大・1外科)
抄録 今回,直腸神経内分泌細胞癌の2例を経験したので報告する.症例1は71歳男性,下血にて近医受診し下部消化管内視鏡にてS状結腸にIIa+IIc病変,直腸に5cm大の2型腫瘍を認め紹介入院となった.遠隔転移は認めずS状結腸癌,直腸癌の診断のもと根治手術を施行した.病理阻止学的検索の結果,S状結腸癌および直腸神経内分泌癌の診断となった.術後は肺小細胞癌に準じて補助化学療法を施行したが,術後2ヶ月目に肝転移を認めた.その後,大腸癌に準じて化学療法を変更としたが効果なく,術後16ヶ月で死亡した.症例2は歳男性,肛門部の違和感を主訴に来院した.診察時肛門に約4cmの腫瘍を認め生検を施行した.結果,小細胞癌が得られ直腸内分泌細胞癌の診断となった.全身精査を施行したところ,多発肝転移,リンパ節転移,前立腺浸潤を認めた.腫瘍による肛門狭窄のため内視鏡の通過は困難であり,今後腸閉塞の可能性が高いため.人工肛門造設術を施行した.今後化学療法を予定している.直腸原発の神経内分泌細胞癌は比較的稀な疾患であるが,早期より転移を来たし,悪性度が高く予後不良である.若干の文献的考察を加えて報告する.
索引用語 直腸, 神経内分泌癌