セッション情報 |
ポスターセッション(消化器外科学会)
大腸-症例 4
|
タイトル |
外P-546:本態性血小板血症患者に発生した内分泌細胞癌の一例
|
演者 |
近藤 宏佳(埼玉医大国際医療センター・包括的がんセンター消化器病センター消化器外科) |
共同演者 |
田代 浄(埼玉医大国際医療センター・包括的がんセンター消化器病センター消化器外科), 鈴木 麻未(埼玉医大国際医療センター・包括的がんセンター消化器病センター消化器外科), 諏訪 宏和(埼玉医大国際医療センター・包括的がんセンター消化器病センター消化器外科), 石井 利昌(埼玉医大国際医療センター・包括的がんセンター消化器病センター消化器外科), 康 祐大(埼玉医大国際医療センター・包括的がんセンター消化器病センター消化器外科), 山口 茂樹(埼玉医大国際医療センター・包括的がんセンター消化器病センター消化器外科) |
抄録 |
【はじめに】大腸内分泌細胞癌は原発性大腸癌の0.2%程度され,まれな疾患である.早期に血行性およびリンパ行性転移をきたし予後不良と言われている.今回,本態性血小板血症患者に発生し,手術時StageIIIであったが術後1年半無再発生存を得ている症例を経験したので報告する.【症例】症例は63歳,女性.本態性血小板血症のため前医通院しアスピリンおよびヒドロキシカルバミド内服中であった.下腹部痛と血便を認めたため下部消化管内視鏡検査が施行され,盲腸に潰瘍を伴う隆起性病変を指摘された.生検では高分化~中分化型腺癌であった.術前CTで近傍のリンパ節腫大を認めるものの明らかな遠隔転移は認めなかった.盲腸癌の診断で腹腔鏡下回盲部切除(D3郭清)を施行した.周術期は術前1週間アスピリンを中止しヘパリン置換,ヒドロキシカルバミドは手術前日まで内服継続とした.術後6日目でヒドロキシカルバミドとアスピリンを術前と同量で内服再開し,術後8日目退院となった.最終病理診断は内分泌細胞癌,深達度MP,N1でStageIIIであった.本人希望もあり術後補助化学療法を施行せずに外来経過観察中であるが,1年半経過した現在も無再発生存中である.内分泌細胞癌は予後不良症例が多く,術後1年未満での死亡例が多い.StageIIIで補助化学療法施行せず,良好な経過をたどっている本症例を貴重な症例と考え,文献的考察を含め報告する. |
索引用語 |
内分泌細胞癌, 本態性血小板血症 |