セッション情報 ポスターセッション(消化器外科学会)

膵臓-診断 1

タイトル 外P-556:

IPMNの悪性診断

演者 石井 淳(東邦大医療センター大森病院・消化器センター外科)
共同演者 土屋 勝(東邦大医療センター大森病院・消化器センター外科), 吉野 翔(東邦大医療センター大森病院・消化器センター外科), 前田 徹也(東邦大医療センター大森病院・消化器センター外科), 久保田 喜久(東邦大医療センター大森病院・消化器センター外科), 片桐 敏雄(東邦大医療センター大森病院・消化器センター外科), 田村 晃(東邦大医療センター大森病院・消化器センター外科), 大塚 由一郎(東邦大医療センター大森病院・消化器センター外科), 渋谷 和俊(東邦大医療センター大森病院・病院病理科), 金子 弘真(東邦大医療センター大森病院・消化器センター外科)
抄録 当施設での2005年以降におけるIPMN手術症例について,国際診療ガイドライン2012年版に沿って検討した.症例数は22例(男性15例,女性7例)で,平均年齢は66歳であった.主膵管型7例は全例IPMCでnon-invasiveが1例,T1aが3例,由来浸潤癌が3例であった.ガイドラインにおいてworrisome featureとされる主膵管径9mm以下の症例は2例あったが,いずれも明らかな腫瘤を認めており,うち1例は膵液細胞診にてClassVが診断されている.ガイドラインに示されるように,主膵管型は主膵管径10mm以上のhigh-risk stigmataは切除とし,5~9mmのworrisome featureは精査により強く悪性が示唆される所見が得られれば積極的な切除が望ましいと考えられた.分枝型6例はIPMCが1例(non-invasive)で,IPMAが5例であった.IPMC症例は嚢胞径≧30mmで,high-risk stigmataとされる造影効果のある10mmの壁在結節がみられていた.IPMA5例のうち4例は壁在結節などのworrisome featureは認めていたが,high-risk stigmataの所見は認めていなかった.また他の1例はworrisome featureの所見はなかったが膵液細胞診にてClassVと診断されていた.分枝型もまたガイドラインに示されるようにhigh-risk stigmataの所見が無ければ年齢に応じて経過観察が可能であったことが示唆された.混合型9例は由来浸潤癌2例,non-invasive4例であり,他3例は高度異型のIPMAであった.IPMC6例のうち3例は主膵管径≧10mmのhigh-risk stigmataがみられ,他の3例では複数のworrisome featuresの所見を認めていた.またIPMA3例中1例は主膵管径≧10mmであり,他2例においては複数のworrisome featuresの所見を認めていた.若干の文献的考察を交え報告する.
索引用語 IPMN, 診断