セッション情報 | ポスターセッション(消化器外科学会)膵臓-術後合併症 2 |
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タイトル | 外P-604:膵切除術後膵外分泌機能障害と残膵容量との関連性 |
演者 | 中川 直哉(広島大大学院・病態制御医科外科学) |
共同演者 | 村上 義昭(広島大大学院・病態制御医科外科学), 上村 健一郎(広島大大学院・病態制御医科外科学), 森藤 雅彦(広島大大学院・病態制御医科外科学), 首藤 毅(広島大大学院・病態制御医科外科学), 橋本 泰司(広島大大学院・病態制御医科外科学), 近藤 成(広島大大学院・病態制御医科外科学), 佐々木 勇人(広島大大学院・病態制御医科外科学), 岡田 健司郎(広島大大学院・病態制御医科外科学), 三好 信和(安芸市民病院・外科), 末田 泰二郎(広島大大学院・病態制御医科外科学) |
抄録 | 【背景】膵切除術は手術手技,周術期管理の向上により早期栄養管理や合併症対応に進歩がみられるが,晩期栄養障害においては依然課題が多く,術後膵外分泌機能を把握することが重要である.膵切除後膵外分泌機能の規定因子として,疾患(膵癌または慢性膵炎),膵切除線における膵実質厚,膵消化管吻合法,残膵の線維化の程度など報告が散見される.【目的】膵切除後膵外分泌機能障害の危険因子を明らかにすること.【対象と方法】当科で膵頭十二指腸切除術(PD)と尾側膵切除術(DP)を施行した227例をretrospectiveに検討(PD:174例/DP:53例).膵外分泌能は脂肪消化吸収能をクロレラ産生13C標識混合中性脂肪呼気試験の7時間13C累積回収率(%CD-7h)で評価し,%CD-7h<5%を膵外分泌機能障害(PEI)と定義(Surgery2009).術後残膵容量(RPV)は呼気試験と同時期に施行した腹部造影CTで3D構築を行い容量を測定.宿主因子・周術期因子と術後膵機能との関連性を検討.【結果】術後平均観察期間はPDで16.0±1.5ヵ月,DPで14.7±2.8ヵ月であり差は認めなかった(P=.682).膵切除後PEIは128例(57%)に発症,PDでは65.5%,DPでは26.4%にPEIを発症し,両者に有意な差を認めた(P<.001).RPVはPDで17.8±0.8ml,DPで34.4±1.4mlと有意にDPが大きく(P<.001),RPVと%CD-7hには正の相関関係を認めた(P<.001,R2=.259).単変量解析で,PEI発生危険因子は膵癌(P=.044),術式PD(P<.001),門脈合併切除あり(P<.001),硬化膵(P=.002) ,RPV(P<.001)であり,多変量解析ではRPVが唯一独立した危険因子であった (odds ratio 5.54,confidence interval 2.79-11.3,P<.001).【結論】膵切除後膵外分泌機能障害と残膵容量は密接に関与することが示唆された. |
索引用語 | 膵外分泌機能, 膵切除 |