セッション情報 | ポスターセッション(消化器外科学会)胃-基礎研究 2 |
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タイトル | 外P-647:胃癌におけるVasohibin1発現と臨床病理学的因子及び予後との関連 |
演者 | 北嶋 貴仁(三重大大学院・消化管・小児外科学) |
共同演者 | 田中 光司(三重大大学院・消化管・小児外科学), 三枝 晋(三重大大学院・消化管・小児外科学), 志村 匡信(三重大大学院・消化管・小児外科学), 近藤 哲(三重大大学院・消化管・小児外科学), 沖上 正人(三重大大学院・消化管・小児外科学), 奥川 喜永(三重大大学院・消化管・小児外科学), 石野 義人(三重大大学院・消化管・小児外科学), 安田 裕美(三重大大学院・消化管・小児外科学), 問山 裕二(三重大大学院・消化管・小児外科学), 大井 正貴(三重大大学院・消化管・小児外科学), 荒木 俊光(三重大大学院・消化管・小児外科学), 井上 靖浩(三重大大学院・消化管・小児外科学), 内田 恵一(三重大大学院・消化管・小児外科学), 毛利 靖彦(三重大大学院・消化管・小児外科学), 楠 正人(三重大大学院・消化管・小児外科学) |
抄録 | 背景:Vasohibin1(以下VASH1)は血管新生を阻害し,主に腫瘍間質の血管内皮細胞に発現していることが報告されてきた.腫瘍間質の血管内皮細胞におけるVASH1の発現が様々な癌腫において予後不良因子となり得ると報告された一方で,肝細胞癌においては腫瘍細胞におけるVASH1の発現が予後不良因子であると報告された.今回,胃癌細胞におけるVASH1の発現と臨床病理学的因子及び予後について検討した.対象と方法:2001年から2011年までに当院にて手術施行した胃癌患者のうち,病理組織学的検討可能であった354例を対象とし,切除標本のホルマリン固定パラフィン包埋切片を抗VASH1抗体(abnova,希釈1:2000)を用いて免疫組織染色を行った.VASH1発現スコアと臨床病理学的因子及び予後について検討した.結果:平均年齢:66歳,男性:251例,女性:103例,StageIA:123例,IB:32例,IIA:29例,IIB:39例,IIIA:18例,IIIB:28例,IIIC:24例,IV:61例で,平均観察期間は35.1か月であった.腫瘍細胞の細胞質内におけるVASH1の発現と胃癌症例の臨床病理学的因子とは腫瘍径(p<0.01),壁深達度(p<0.01),リンパ管侵襲(p<0.01),脈管侵襲(p<0.01),リンパ節転移(p<0.01),肝転移(p<0.01),腹膜播種(p=0.04),遠隔転移(p<0.01),臨床病期(p<0.01)でそれぞれ有意な関連を認めた.予後に関してKaplan-Meier法で検討するとVASH1発現高値群で有意に生存率の低下を認めた(p<0.01,log-rank test).考察:胃癌細胞の細胞質におけるVASH1高発現は胃癌の予後規定因子になりうる可能性が示唆された. |
索引用語 | 胃癌, Vasohibin1 |