セッション情報 ポスターセッション(消化器外科学会)

十二指腸-治療

タイトル 外P-651:

十二指腸GIST手術症例の検討

演者 岡崎 慎史(山形大・1外科)
共同演者 磯部 秀樹(山形大・1外科), 蜂谷 修(山形大・1外科), 高橋 良輔(山形大・1外科), 蘆野 光樹(山形大・1外科), 外田 慎(山形大・1外科), 尾形 貴史(山形大・1外科), 菅原 秀一郎(山形大・1外科), 手塚 康二(山形大・1外科), 藤本 博人(山形大・1外科), 矢野 充泰(山形大・1外科), 渡邊 利広(山形大・1外科), 高須 直樹(山形大・1外科), 平井 一郎(山形大・1外科), 木村 理(山形大・1外科)
抄録 【はじめに】GISTの発生部位は胃が約60~70%と最も多く,小腸が約20~25%,大腸が約5%であり,十二指腸原発の頻度は約4%と比較的稀であるとされている.当院における十二指腸GIST手術症例について検討した.
【対象】1998年4月から2012年12月まで,GIST手術症例は31例あり,原発部位は胃が15例(48.4%),小腸が8例(25.8%),十二指腸が7例(22.6%),直腸が1例(3.2%)であった.このうち,十二指腸原発の7例について検討を行った.
【結果】年齢は平均60.9歳(39-74歳),男性6例,女性1例であり,発生部位は第2部が4例,第3部が3例であった.術式については2例に膵頭十二指腸切除術が施行され,5例に部分切除が施行された.Fletcherによるリスク分類では,高リスク群1例,中間リスク群1例,低リスク群4例,超低リスク群1例であった.Modified-Fletcher分類では,中間リスク群の1例は高リスク群に該当した.初診時転移症例は認めず,再発症例は1例で,Fletcher分類における高リスク群の症例であった.再発症例に対してはTAE,Imatinib投与が行われ,一時SDが得られたが,PDとなり術後6年6か月で永眠された.他6例についてはいずれもFletcher分類では中間リスク群以下であったため,術後補助化学療法を施行された症例はなく,全例無再発生存中である.
【結語】当院で経験したGIST手術症例のうち,十二指腸GISTは7例(22.6%)と比較的高頻度に認められた.高リスク群の1例に再発を認めたが,全体としては比較的良好な予後が示されていた.
索引用語 GIST, 十二指腸