セッション情報 |
ポスターセッション(消化器外科学会)
十二指腸-治療
|
タイトル |
外P-655:十二指腸潰瘍穿孔に対する大網充填術の開腹手術と腹腔鏡手術の検討
|
演者 |
藤山 准真(済生会滋賀県病院・外科) |
共同演者 |
木内 純(済生会滋賀県病院・外科), 藤田 悠司(済生会滋賀県病院・外科), 森田 翠(済生会滋賀県病院・外科), 梅原 誠司(済生会滋賀県病院・外科), 中島 晋(済生会滋賀県病院・外科), 福田 賢一郎(済生会滋賀県病院・外科), 増山 守(済生会滋賀県病院・外科) |
抄録 |
【はじめに】十二指腸潰瘍穿孔に対する大網充填術には開腹術と腹腔鏡手術がある.手術適応と診断されれば緊急手術の場合が多く,低侵襲化への関心が高まっている昨今,腹腔鏡手術を施行する施設も増えてきている.当科では従来開腹による大網充填術を施行してきたが,低侵襲化,術後合併症減少や整容性の向上を目的に単孔+アシストポートによる腹腔鏡下大網充填術を導入した.開腹術と腹腔鏡術を比較検討したので報告する.【方法】2010年10月から2013年2月までの十二指腸潰瘍穿孔に対し腹腔鏡下大網充填術を施行した19例とそれ以前の開腹による19例を比較検討した.手術時間,出血量,合併症(SSI),術後食事開始時期,在院日数を比較項目とした.【結果】手術時間は開腹術が平均56.3分に対し腹腔鏡術は99.6分と延長したが,SSIは開腹術が5/19例に対し腹腔鏡術1/19例と減少,術後食事開始時期は開腹術4.4日に対し腹腔鏡手術4.0日,術後在院日数も開腹術12.2日に対し腹腔鏡術10.6日と短縮した.両群で手術出血量に差は認めなかった.【考察】十二指腸潰瘍穿孔に対する腹腔鏡下大網充填術は従来の開腹術と比べてSSIの発生頻度減少と食事開始時期,術後在院日短縮の可能性を示唆する結果となった.本術式は単孔式手術であり開腹術に比して低侵襲のため術後離床も早く整容性も格段に向上した印象がある.開腹術に比して手術時間延長を認めたが術者の技術向上で改善できるものと考える.腹腔鏡手術は利点も多く今後増えてゆく術式と考える. |
索引用語 |
大網充填, 腹腔鏡手術 |