セッション情報 |
ポスターセッション(消化器外科学会)
大腸-症例 7
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タイトル |
外P-675:大腸亜全摘術の25年後に残存直腸癌が発生した家族性大腸腺筋症の一例
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演者 |
田口 朋洋(大隅鹿屋病院・外科) |
共同演者 |
井戸 弘毅(大隅鹿屋病院・外科), 前田 裕子(大隅鹿屋病院・外科), 知久 才穂子(大隅鹿屋病院・外科), 城間 信雄(大隅鹿屋病院・外科), 奥田 澄夫(大隅鹿屋病院・外科) |
抄録 |
症例は59歳,男性.25年前に家族性大腸腺筋症の診断で他院で大腸亜全摘術を施行された.10年前から定期検査を受けておらず,今回,血便を主訴に来院.大腸内視鏡検査で肛門部歯状線から3cm口側に2型の隆起病変を認め,また近傍に小ポリープが散在していた.生検から腺癌と診断され開腹手術を施行した.回腸J型嚢と約5cmの残存直腸が吻合されており,同部に癌を認めた.残存直腸切断術と回腸ストーマ増設術を施行した.組織学的には高分化型腺癌であり,リンパ節転移と動脈浸潤を認めたため,6か月間の術後補助化学療法を施行した.現在,2年6か月間の無再発生存中である.上部内視鏡検査でも胃体部全域にmo密集するポリープを認めており,経過観察を行っている.同胞に2人,同様の大腸ポリポーシスと大腸癌死がおり,家族性が認められる.家族性大腸腺筋症は60歳までに90%と高率に大腸癌を発症するため,大腸亜全摘術の場合は術後,残存直腸の厳重な経過観察を要する. |
索引用語 |
家族性大腸腺筋症, 大腸癌 |