セッション情報 | ポスターセッション(消化器外科学会)大腸-症例 9 |
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タイトル | 外P-687:当院における劇症型アメーバ性大腸炎症例の検討 |
演者 | 森 至弘(大阪市立総合医療センター・消化器外科) |
共同演者 | 清水 貞利(大阪市立総合医療センター・肝胆膵外科), 西口 幸雄(大阪市立総合医療センター・消化器外科), 後藤 航(大阪市立総合医療センター・消化器外科), 小松 久晃(大阪市立総合医療センター・消化器外科), 小塚 雅也(大阪市立総合医療センター・消化器外科), 石川 彰(大阪市立総合医療センター・消化器外科), 中島 隆善(大阪市立総合医療センター・消化器外科), 大平 豪(大阪市立総合医療センター・消化器外科), 高台 真太郎(大阪市立総合医療センター・消化器外科), 森本 純也(大阪市立総合医療センター・消化器外科), 山添 定明(大阪市立総合医療センター・消化器外科), 山本 篤(大阪市立総合医療センター・消化器外科), 井上 透(大阪市立総合医療センター・消化器外科), 金沢 景繁(大阪市立総合医療センター・肝胆膵外科), 山下 好人(大阪市立総合医療センター・消化器外科), 塚本 忠司(大阪市立総合医療センター・肝胆膵外科), 池原 照幸(大阪市立総合医療センター・消化器外科) |
抄録 | 【はじめに】アメーバ性大腸炎は一般に軽症例が多く,治療によく反応するとされているが,約3%に急速に進行し腸管の穿孔や腹膜炎,敗血症といった重篤な経過をたどる劇症型が存在する.今回,当院で経験した劇症型アメーバ性大腸炎の2例に関し,文献的考察を加えて報告する. 【症例1】49歳男性.同性愛歴あり,HIV陽性.既往歴として慢性B型肝炎を認めた.血性下痢および発熱を主訴に近医を受診,入院加療されていたが改善しないため当院転院となった.大腸内視鏡にてアメーバ性大腸炎と診断,MNZの投与を開始した.しかし病状改善せず,MNZ投与開始後33日目には腹部CTにて中毒性巨大結腸症を認めるようになったため手術を施行した.術後は感染コントロール可能となり,救命し得た. 【症例2】46歳男性.最近の海外渡航歴や性風俗歴,同性愛歴はなかった.既往歴としてB型肝硬変を認めた.左側胸部痛を主訴に近医を受診,胸膜炎の診断にて加療されていたが改善しないため当科に転院となった.抗生剤投与にて経過観察していたが,経過中に血便を認めるようになり,大腸内視鏡にてアメーバ性大腸炎と診断,MNZの投与を開始した.しかし,その翌日急激に全身状態が悪化,ショック状態となった.緊急手術を施行したが奏効せず,術後2日目に永眠された. 【結語】劇症型アメーバ性大腸炎は未だに死亡率が高い疾患であり,早期発見・早期の治療開始が救命に必要と思われる.アメーバ性大腸炎は疑わなければ診断できないことから,特徴的な患者背景が無くとも,腹痛の原因疾患として念頭に置いておくことが重要であると考えられた. |
索引用語 | 劇症型アメーバ性大腸炎, アメーバ性大腸炎 |