セッション情報 ポスターセッション(消化器外科学会)

その他-チーム医療・緩和 ・その他

タイトル 外P-700:

チーム医療プロジェクトチームの発足と大腸癌化学療法患者に対するチーム活動の効果

演者 森岡 祐貴(一宮市立市民病院・外科)
共同演者 川井 陽平(一宮市立市民病院・外科), 中村 俊介(一宮市立市民病院・外科), 家出 清継(一宮市立市民病院・外科), 平林 祥(一宮市立市民病院・外科), 大西 英二(一宮市立市民病院・外科), 浅野 智成(一宮市立市民病院・外科), 阪井 満(一宮市立市民病院・外科), 橋本 昌司(一宮市立市民病院・外科), 永田 二郎(一宮市立市民病院・外科)
抄録 2012年4月,医療者の効率性と患者の満足度を向上のため,「チーム医療プロジェクトチーム」が発足した.チームメンバーは外科医2名,化学療法室看護師2名,外来師長1名,化学療法室担当薬剤師4名であることから,大腸癌化学療法Xelox療法患者を対象に活動を開始し,徐々に対象患者を増加させている.「チーム医療」とは,従来の医師が各専門職に指示を出し,治療を行っていたシステムではなく,各専門職が対等に連携し,患者中心の医療を実現するという医療モデルである.発足から約1年が経過した当院のチーム医療の効果と導入の工夫について述べる.チーム発足時の問題点は,お互いが他職種の業務を把握していないことと副作用のマネジメントの2点であった.チーム医療を始める以前は抗がん剤の副作用やそのマネジメントについて医師,看護師,薬剤師がそれぞれ患者に説明をしていたため,説明の重複や不足があった.しかし,お互いの業務を整理し,それぞれの職種の患者への関わりを明らかにすることにより問題の解決を図った.そして,副作用のマネジメントについてはお互いの持つ情報の共有するため,毎月一度,オープンカンファランス形式で症例カンファランスを開催している.主治医からは症例のサマリ,看護師からは診察室では医師がなかなか観察できない足の裏の状態や副作用発現に関わる患者の生活の様子,薬剤師からは検査データや他科あるいは他院からの処方薬の情報をそれぞれ提供してもらい,情報交換を行っている.チームの活動として最も効果があったのは,5-FU製剤とワーファリンが併用されPT-INRが延長していた症例2例に対して,チームより主治医に注意喚起し,未然に重大な副作用の発生を防ぐことができた.
索引用語 チーム医療, 大腸がん