セッション情報 ポスターセッション(消化器外科学会)

その他-チーム医療・緩和 ・その他

タイトル 外P-703:

SPASERシステムを用いた腹腔鏡下胆嚢摘出術の原価計算と医療経済に及ぼす効果についての検討

演者 末廣 剛敏(おんが病院・救急総合診療科)
共同演者 濱津 隆之(おんが病院・外科), 梶原 勇一郎(おんが病院・外科), 杉町 圭蔵(おんが病院・外科)
抄録 【背景】薬剤自動読取装置(SPASER)を中心としたシステムを用い腹腔鏡下胆嚢摘出術(LC)の手術原価を計算しコスト削減効果と病院経営に及ぼす効果について検討した.【対象と方法】SPASERシステムを導入したLC24例を対象とした.材料費に人件費と手術室運営費を加えたものを手術コストとし,手術手技料+償還材料費から手術コストを差し引いたものを手術利益とした.LC24例の手術原価計算を行い,データ収集を行った2011年度を前期17例,そのデータをもとにコスト削減を行った2012年度を後期8例として比較検討した.【結果】人件費が前期医師70208±11501円,看護師19435±2393円から後期医師57163±11610円,看護師16400±2094円へと16080円減少し,手術室運営費が前期115209±20993円から後期88587±18370円へ26622円減少した.さらに償還できない材料費は前期143468±29108円から後期54629±6587と88838円削減できた.手術利益は大幅に増加し,前期は平均-145320±51601円であったのが後期は平均-1778±28595円へとほぼ赤字を解消した.【まとめ】手術原価計算を行うことにより直接経費の削減効果だけでなく,職員の意識改革により人件費や手術室運営費などの間接経費の削減にも大きな効果があった.
索引用語 手術原価, 病院経営