セッション情報 | ポスターセッション(消化器外科学会)その他-基礎研究 |
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タイトル | 外P-708:ヒト由来バレット腺癌皮下移植マウスモデルを用いた薬剤治療効果の検討 |
演者 | 森山 亮仁(富山大・消化器・腫瘍・総合外科) |
共同演者 | 関根 慎一(富山大・消化器・腫瘍・総合外科), 橋本 伊佐也(富山大・消化器・腫瘍・総合外科), 渋谷 和人(富山大・消化器・腫瘍・総合外科), 北條 荘三(富山大・消化器・腫瘍・総合外科), 渡邊 智子(富山大・消化器・腫瘍・総合外科), 松井 恒志(富山大・消化器・腫瘍・総合外科), 吉岡 伊作(富山大・消化器・腫瘍・総合外科), 澤田 成朗(富山大・消化器・腫瘍・総合外科), 奥村 知之(富山大・消化器・腫瘍・総合外科), 吉田 徹(富山大・消化器・腫瘍・総合外科), 長田 拓哉(富山大・消化器・腫瘍・総合外科), 嶋田 裕(富山大・消化器・腫瘍・総合外科), 塚田 一博(富山大・消化器・腫瘍・総合外科) |
抄録 | 【目的】我々は稀少腫瘍にターゲットとした細胞株の樹立およびマウスモデルの樹立に取り組んできた.今回我々はヒト由来バレット腺癌皮下移植マウスモデルの樹立に成功し,このマウスモデルを用いた薬剤治療効果の検討を行ったので報告する.【方法・結果】74歳男性のバレット腺癌に対して腹臥位胸腔鏡下食道亜全摘術+結腸再建が施行され(T1a-LPM,N0,M0 Stage0),切除標本の食道全長14cmにわたりバレット上皮を認めLSBEであった.バレット腺癌の一部をヌードマウスの皮下に移植し,約一ヶ月後に腫瘍の生着・増大を認めモデルの樹立に成功した.その後,適宜ヌードマウスに継代を行いマウス-マウス間移植が可能であった.腫瘍は肉眼的には皮膚や腹膜に浸潤傾向を示し,非常にhypervascularな所見であり,VEGFRの免疫染色では発現が亢進していた.6継代目のマウスを用いてドセタキセルの腹腔内投与を行い,薬剤感受性を調べたところ,有意差は無いものの腫瘍増殖抑制効果を認めた.また,9継代目のマウスを用いてVEGFRの発現が亢進していたことよりTNP-470を用いた薬剤感受性試験を行ったが,抗腫瘍効果は認めなかった.また,摘出した腫瘍を用いて細胞培養も可能であり,培養細胞を用いたpreliminary examinationにてImatinibに対して感受性を示したことから,in vivoにおけるImatinibの剤感受性を調べたところ,Imatinib投与群で抗腫瘍効果を認めた.また,本腫瘍における染色体分析も行った.【結論】今回,我々はヒト由来バレット腺癌皮下移植マウスモデルを樹立した.これまでにバレット腺癌のマウスモデルの報告は無く,バレット腺癌に対する有用な治療法も確立されていたいなため,今後,バレット腺癌の病態やメカニズムの解明を行う上で非常に有用なモデルであると考えられた. |
索引用語 | バレット腺癌, マウス |