セッション情報 | ポスターセッション(消化器外科学会)その他-ヘルニア 2 |
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タイトル | 外P-718:当科における閉鎖孔ヘルニアに対する治療のタイミングの検討 |
演者 | 長谷部 圭史(安城更生病院・外科) |
共同演者 | 関 崇(安城更生病院・外科), 佐伯 悟三(安城更生病院・外科), 平松 聖史(安城更生病院・外科), 雨宮 剛(安城更生病院・外科), 後藤 秀成(安城更生病院・外科), 加藤 雅也(安城更生病院・外科), 田中 寛(安城更生病院・外科), 鈴木 桜子(安城更生病院・外科), 河田 陵(安城更生病院・外科), 杉田 静紀(安城更生病院・外科), 田中 綾(安城更生病院・外科), 山本 規央(安城更生病院・外科), 新井 利幸(安城更生病院・外科) |
抄録 | 【背景・目的】閉鎖孔ヘルニアは高齢者に発症することがほとんどで,手術リスクが高い症例も少なくない.発症から診断までが短時間で,用手的整復ができれば,緊急手術を回避し,より安全な待機手術を選択できるとの報告も散見される.そこで当科で経験した閉鎖孔ヘルニア症例について検討し,その治療の妥当性を明らかにすることを目的とした.【対象】2002年6月から2012年12月までに当科にて経験した閉鎖孔ヘルニア手術症例22例.【結果】平均年齢は81.5歳で,全例女性であった.右側15例,左側6例,両側1例であった.全例CT検査で術前に確定診断されていた.治療法は20例が緊急開腹手術であり,2例が待機手術であった.緊急手術症例では,発症から緊急手術までの時間は24時間以内が10例,24時間以上が10例であった.腸切除施行例は5例で,それらは緊急手術まで少なくとも48時間以上,平均3.8日を要していた.待機手術症例は,1例が自然還納後の開腹手術症例で,1例が大網のみの陥頓で鼠径アプローチによる手術症例であった.用手的整復例は両側症例の左側を整復した後,右側に対し,緊急手術を行った1例のみであった.全例軽快退院し,術後平均在院日数は11.6日であった.【考察】既報告から,疼痛を契機の発症で,発症から1日以内かつ造影CT検査にて腸管に造影不良を認めない症例を用手的整復の適応とすると,緊急手術症例20例中8例が該当した.これらは用手的整復ができれば,緊急手術を回避し,より安全な待機手術による治療を選択することができた可能性がある.【結語】当科の症例における経過は良好であり,治療としては妥当であったと思われる.しかしより安全な待機手術を選択できた可能性がある症例も散見された.今後は術前整復する事も念頭におき,症例に応じたより適切かつより安全な治療法選択を心がけていきたい. |
索引用語 | 閉鎖孔ヘルニア, 整復 |