セッション情報 ポスターセッション(消化器外科学会)

その他-ヘルニア 3

タイトル 外P-723:

当科の教育プログラム―ソケイヘルニアを中心に―

演者 道浦 拓(関西医大・外科)
共同演者 徳原 克治(関西医大・外科), 岩本 慈能(関西医大・外科), 井上 健太郎(関西医大・外科), 海堀 昌樹(関西医大・外科), 里井 壮平(関西医大・外科), 濱田 吉則(関西医大・外科), 中根 恭司(関西医大・外科), 権 雅憲(関西医大・外科)
抄録 (はじめに)最近,外科医志望者の減少が問題となっており,志望者を増やすためには労働環境,教育システムの構築,いかに外科に興味をもってもらうかなど多くの改善または工夫しなければならない.当科では,外科を志す者を増やすために学生教育,ジデントに対する教育システムの構築に取り組んでいるので報告する.(教育システム)外科入局後は外科専門医習得のため各臓器グループを(3-6カ月単位)でローテーションする.各グループではそれぞれ習熟度に応じたプログラムを用意している.鼠径ヘルニアはその中でもレジデントや学生を対象にしたプログラムである.プログラム構築前の若手医師へのアンケートでは手術経験数は平均55例で,経験した術式は多岐にわたっていた.自信を持って術者として手術できるかの問いには5人(25%)が自信ありと回答した.ヘルニアの手術で難しいと感じる点としては,解剖の理解が難しいが多かった.手術指導医に望むこととしては,解剖を理解しやすい手術,コツを教えてほしい,ある程度の技量があれば見守って欲しいであった.プログラムでは,ソケイヘルニア手術は定型化し,短期集中で学習効果を高める(助手30例,術者30例を6か月間で経験)カリキュラムを構築した.また,セミナー形式で解剖学習やモデルをハンズオンも取り入れている.手術後にはSutructured Technical Skills Assessment Formを改変したスコアリングシステムを用い自己評価,指導医評価を行った.学生にも縫合・結紮講習で学んだものを筋膜の縫合・結紮などを実際行ってもらい外科に興味を持ってもらうよう努力している.(結果)当科で310例/2.5年の症例で再発症例はない.レジデントはカリキュラムを終了し,解剖に理解が深まり,難渋する症例以外は手術できるようになったと回答した.(まとめ)教育システムを構築と技術評価を行うことで,レジデントの技術向上がなされたと思われる.
索引用語 ソケイヘルニア, 教育システム