セッション情報 ポスターセッション(消化器がん検診学会)

胃1

タイトル 検P-2:

水戸市地域胃がん検診:個別検診と集団検診との比較および個別検診の新しい試み―個別検診からみての検討―

演者 齋藤 洋子(水戸市医師会DELIMITER水戸市医師会がん検診精度管理委員会DELIMITER茨城県メディカルセンター)
共同演者 上甲 宏(水戸市医師会DELIMITER水戸市医師会がん検診精度管理委員会DELIMITER上甲医院), 笠野 哲夫(水戸市医師会DELIMITER水戸市医師会がん検診精度管理委員会DELIMITERかさの内科医院), 富田 慎二(水戸市医師会DELIMITER水戸市医師会がん検診精度管理委員会DELIMITER坂本内科医院), 仁平 武(水戸市医師会DELIMITER水戸市医師会がん検診精度管理委員会DELIMITER水戸済生会総合病院・消化器内科), 松本 尚志(水戸市医師会DELIMITER水戸市医師会がん検診精度管理委員会DELIMITER松本クリニック), 山口 高史(水戸市医師会がん検診精度管理委員会DELIMITER国立水戸医療センター・消化器科)
抄録 【目的】水戸市の地域胃がん検診は集団検診と医師会の個別検診で実施されているが,がん検診受診者数は減少傾向ある.今後の水戸市の胃がん検診を考える上で過去の実績を検証した.【方法】2005年度から2011年度の胃がん検診実績を集団検診(X線法)(以下集団X線)と個別検診を比較した.【結果】2011年度は個別検診セット検診(内視鏡法+ABC検査)(以下個別内視鏡)が選択制で取り入れられていた.2005年度は集団X線と個別X線の受診者は3,768人・3,422人,要精検率12.2%・12.4%,精検受診率85.4%・73.0%,がん発見率0.318%・0%,要精検者からの陽性反応適中度は2.614%・0%であった.2010年度はそれぞれ,3,442人・2,240人,13.9%・9.8%,84.5%・65.5%,0.058%・0.134%,0.418%・1.364%であり,個別X線の要精検率は低下し,がん発見率,陽性反応適中度は集団X線を上回っていた.2011年度はそれぞれ,3,038人・2,028人,14.1%・9.3%,85.7%・68.6%,0.296%・0.345%,2.108%・3.723%であった.2011年度個別内視鏡の成績は419人中,発見がんは1例(0.239%)であった.検診受診者数は,セット検診を加えた個別検診でも増加していなかった.【考察】集団X線では要精検率が高く,個別X線では精検受診率が低い問題があった.2010年度から個別X線が集団X線よりもがん発見率,陽性反応適中度を上回っていた.2011年度からの試験的な内視鏡検査+ABC検査の導入は受診者増の結果には未だ結びついていなかった.【結論】医師会では2008年度から精度管理委員会の活動を活発化させていたが,そうした精度管理への取り組みは胃がん検診成績に反映され,個別検診のがん発見率,陽性反応適中度は集団X線よりも良くなっていた.次の課題は精検受診率を向上させることであった.
索引用語 水戸市地域胃がん検診, 個別検診と集団検診の比較比較