セッション情報 ポスターセッション(消化器がん検診学会)

胃2

タイトル 検P-8:

若年者における胃癌のリスク検診の導入と精度管理に関する検討

演者 福田 直子(国立四国こどもとおとなの医療センター・内科DELIMITER香川労災病院・内科)
共同演者 守安 秀行(香川労災病院・内科), 林 亨(国立四国こどもとおとなの医療センター・内科), 三橋 朝子(香川労災病院・内科), 多田 慎也(香川労災病院・内科)
抄録 【目的】若年者において,胃のリスク評価を行う際の最適な抗ヘリコバクターIgG抗体価(HPIgG)のカットオフ値ならびにペプシノーゲン(PG)1,2の値の検討について検討する.【対象および方法】最近3年間に当施設の人間ドックにおいて施行したABC検診受診者2077例についてA群のX線ないし胃内視鏡検査を見直して,偽陰性例,擬陽性をできるだけ減らせるHP-IgG,PG 1,2の値について検討した.【結果】2077 例中A群は1153例(51.8%)で,このうち39歳以下の若年者は200例であった.1.HP除菌例55例の検討では,A群47例のうち37例78.7%が3~10未満(我々は±としている)の症例であった.このことより,±の症例は既感染の可能性があると考えられた.2.39歳以下の200例のうちX線検査ないし胃内視鏡検査を受けられた182例について萎縮度を検討すると,C0~C1症例が174例(95.6%)とほぼ大半を占め,胃炎があると思われるC2以上の症例は8例であった.これらの症例をできるだけ救うには,ペプシノーゲン2の値が15以上を設定すると,01以上の症例2例を救うことができ,擬陽性はなかった.HP抗体価3~10を陽性とすると,14例が陽性となり,2例を救うことができたが,O1の症例がチェックできなかった.PG30以下の症例をチェックすると,追加の陽性が56例となり,C3の1例のみがチェックできた.【結語】胃のリスク検診において若年者では,ABC検診を行う場合,PG2が15以上の症例は要精検とすべきであると思われた.
索引用語 リスク検診, 若年者