セッション情報 ポスターセッション(消化器がん検診学会)

肝臓・その他

タイトル 検P-10:

抗血栓薬服用者に対する消化器内視鏡診療ガイドラインに対する当科の対応

演者 辰巳 嘉英(パナソニック健康管理センター・予防医療部消化器検診科)
共同演者 原田 明子(パナソニック健康管理センター・予防医療部消化器検診科), 松本 貴弘(パナソニック健康管理センター・予防医療部消化器検診科), 谷 知子(パナソニック健康管理センター・予防医療部消化器検診科), 西田 博(パナソニック健康管理センター・予防医療部消化器検診科)
抄録 抗血栓薬服用者に対する消化器内視鏡診療ガイドライン(Gastroenterol Endosc 2012;54:2075-2102)が示された.【目的】内視鏡検診受診者の抗血栓薬服用や休薬の状況調査を元に,新ガイドラインに対する検診施設としての当科の対応を決定する.【方法】当科の人間ドックにて内視鏡検診を希望したもの953名のうち,抗血栓療法中であった者100名(男86名 女14名 平均年齢68.3歳 内視鏡経験有96名)(内視鏡検診希望者の10.5%)を対象とした.服用薬剤,服用の理由(基礎疾患),休薬,休薬の判断者を調査した.【成績】服用薬剤は,アスピリン59名(うち他剤併用15名),ワルファリン16名,クロピドグレル8名,リマプロストアルファデクス6名,その他11名であった.基礎疾患は,心房細動などの不整脈21名,陳旧性脳梗塞16名,狭心症14名,陳旧性心筋梗塞11名,脊椎疾患7名,その他31名であった.内服の休薬を行っていたものは29名で,その内訳は,アスピリン18名(うち他剤併用5名),ワルファリン6名,クロピドグレル2名, リマプロストアルファデクス3名であった.薬剤の服用を自己中断したものは12名で,その基礎疾患は,心房細動などの不整脈3名(アスピリン1名,ワルファリン2名),陳旧性脳梗塞1名(アスピリンとシロスタゾール1名),陳旧性心筋梗塞2名(アスピリン2名),腹部大動脈瘤1名(アスピリン1名),その他5名であった.【結論】従来,内視鏡同意書の服薬の注意事項に,抗血小板製剤・抗凝固製剤服用中の受診者に対し,主治医からの指示を受けるようにと記載していたが,その記載では不十分であると判断された.今後の対応として,原則,休薬しないようにと注意事項の記載を変更した.また,内視鏡検査では観察のみとし,生検は行わず,生検が必要な病変が認められた場合は,他の医療施設に紹介とした.なお,主治医より休薬の許可がでている場合は,内視鏡検査を行う毎に主治医より休薬の許可を得ることを条件に生検可とした.
索引用語 抗血栓薬, 生検