セッション情報 ポスターセッション(消化吸収学会)

消化吸収-5

タイトル 吸P-22:

統合失調症患者の食事摂取の特徴について

演者 石岡 拓得(弘前愛成会病院・栄養科DELIMITER弘前大・保健学科病因・病態検査学)
共同演者 佐藤 史枝(弘前中央病院), 三上 恵理(弘前大附属病院・栄養管理部), 柳町 悟司(弘前大・保健学科病因・病態検査学), 松本 敦史(八戸市立市民病院・内分泌糖尿病科), 田中 光(弘前市立病院・内科), 佐藤 江里(弘前大附属病院・内分泌・代謝内科), 柳町 幸(弘前大附属病院・内分泌・代謝内科), 長谷川 範幸(国保板柳中央病院・内科), 丹藤 雄介(弘前大附属病院・内分泌・代謝内科), 中村 光男(弘前大・保健学科病因・病態検査学)
抄録 【はじめに】統合失調症患者は,抗精神病薬等の影響により肥満を合併する事が多い.そこで我々は,統合失調症患者の食事摂取の特徴について検討した.【対象・方法】入院中の統合失調症患者47例【平均年齢56.1±11.9歳,平均入院期間111±139ヶ月,BMI25.0kg/m²未満(患者非肥満群)30例,25.0kg/m²以上(患者肥満群)17例】と,健常者21例【平均年齢55.2±8.9歳,BMI25.0kg/m²未満(対照非肥満群)13例,25.0kg/m²以上(対照肥満群)8例】を対象とし,食事摂取量,間食摂取量,食事と間食を合わせた総摂取量及び,生化学データ【血清アルブミン値(Alb),血清コレステロール値(TC),High-density lipoprotein cholesterol(HDL-C),Low-density lipoprotein cholesterol(LDL-C),Trigryceride (TG),ヘモグロビン値(Hb)】について調査し,患者肥満群と対照肥満群の比較,患者非肥満群と対照非肥満群の比較,以上について検討した.【結果】肥満同士の比較では,食事摂取量,総摂取量に差は無いが,間食摂取量は対照肥満群のエネルギー196kcalに対し,患者肥満群で492kcalと有意(p<0.01)に高く,炭水化物においても対照肥満群31.3gに対し,患者肥満群90.0gと有意(p<0.01)に高かった.非肥満同士の比較では,食事摂取量,間食摂取量に差は無いが,総摂取量の炭水化物では,対照非肥満群247.8gに対し,患者非肥満群285.7gと有意(p<0.05)に高かった.また,その他特徴として,患者群では,清涼飲料水や和菓子等の間食摂取が多く,HDL-Cも40mg/dl以下の者が多く認められた.【考察】肥満を合併する統合失調症患者には,清涼飲料水等の間食摂取が多い為,摂取頻度及び摂取量に注意した栄養指導が必要と考えられる.
索引用語 統合失調症, 食事摂取量